2021/05/18
「人事評価制度を改訂すべき」8割も「改訂された」はわずか1割 テレワークと出社のハイブリッド型が求められる中、 人事評価制度の対応遅れが明らかに ~あしたのチームがコロナ禍のテレワークと人事の課題を調査~
AIを活用した人事評価クラウドで人事領域のDXをサポートする株式会社あしたのチーム(本社:東京都中央区、代表取締役社長CEO:赤羽博行、以下「あしたのチーム」)は、全国の20代~50代の会社員で2020年3月~2021年3月の期間に平均週2日以上テレワークをした方、または平均週2日テレワークをした部下のいる方を対象に、コロナ禍のテレワークと人事の課題に関する調査を実施しました。
その結果、「自社の人事評価制度をテレワークの実態に合わせて見直し・改訂すべき」と考える方が8割以上であったのに対し、すでに改訂が行われた企業は14.4%にとどまり、コロナ禍でテレワーク導入が急拡大して1年が経過した現在も、人事評価制度のテレワーク対応が進んでいないことが判明しました。
本資料では1年間のテレワークの実態と課題に関する調査結果を、2020年3月に当社が実施した調査との比較も交えて発表します。
●コロナ禍のテレワークと人事の課題に関する調査トピックス
《テレワークと人事評価について》
■テレワーク時の人事評価が「オフィス出社時と比べて難しい」61.1%。2020年3月と比較すると「難しい」は12.6ポイント減、「変わらない」が15.7ポイント増。
■テレワークでの人事評価が難しい理由は「勤務態度が見えないから」が最多。
■勤務の状況が見えにくさは「チームミーティング(オンライン含む)の回数を増やす」「毎日スケジュールやタスク共有」「細かく業務報告」などの施策により、8割が「改善された」と回答。
《今後の働き方と人事評価について》
■今後希望する働き方は「週の半分はテレワーク、半分は出社するハイブリッド型」60.7%が最多、「毎日テレワークで働く」20.7%と合わせ、8割以上がテレワーク継続を希望。
■テレワークの実態に合わせて見直し・改訂する必要性がある 82.9%。
■テレワークに合わせた人事評価制度への改訂をした企業は1割強にとどまる。
●調査概要
1. 調査の方法:インターネット調査
2. 調査対象者:全国の従業員数5名以上の企業に勤める正社員で、2020年3月~2021年3月に平均週2日以上テレワークをした一般社員、および同期間にご自身または平均週2日以上テレワークをした部下を持つ管理職、20歳~59歳の男女
3. 有効回答数:300名(管理職:150名、一般社員:150名)
4. 調査実施日:2021年4月23日(金)~2021年4月26日(月)
1. テレワークと人事評価について
① テレワーク時の部下の人事評価について
あなたはテレワーク時の部下の人事評価についてオフィス出社時と比べてどのように感じますか。(単数回答)【n=95】
※部下の人事評価をすることがある管理職
部下の人事評価をすることがある管理職のうち、テレワーク時の人事評価が「オフィス出社時と比べて難しい」と回答した方が61.1%、「変わらない」と回答した方が37.9%でした。新型コロナウイルスの影響で一気にテレワークへの移行が進んだ2020年3月の調査と比較すると、「難しい」の回答割合は12.6ポイント減り、「変わらない」の割合が15.7ポイント増える結果となりました。この1年間でテレワークでの業務に慣れたり、人事評価の運用方法を見直したりしたことで、テレワークでもオフィス出社時と同じように人事評価ができるようになってきたのかもしれません。
② テレワーク時の人事評価が難しいと思う理由
あなたがテレワーク時の人事評価がオフィス出社時と比べて難しいと感じる理由をお答えください。(複数回答)【n=58】
※テレワーク時の部下の人事評価が「オフィス出社時と比べて難しい」と回答した管理職
テレワーク時の人事評価が「オフィス出社時と比べて難しい」と回答した方に、難しいと感じる理由を聞いたところ、1位は「勤務態度が見えないから」62.1%、2位「成果につながる行動(アクション数、内容等)を細かく把握しづらいから」58.6%、3位「勤務時間を正確に把握しづらいから」41.4%となりました。2020年3月調査と比べると、各項目の回答割合は減り改善傾向も見られるものの、回答順位は同様の結果となっています。テレワークでの人事評価が難しいと感じる方の場合、部下の勤務状況が見えにくいため評価しづらいという課題が1年経っても解決できていない実態が明らかになりました。
③ 勤務状況の見えにくさに対して行った施策
あなたがお勤めの会社でテレワーク中にお互いの勤務状況が見えにくいことに対して行った施策をお答えくだい。(複数回答)【n=130】
※管理職、「勤務状況が見えにくいと感じることはない」と回答した方を除く
テレワークでの人事評価を難しくしている「勤務状況の見えにくさ」について対策を行ったか、管理職の方に聞きました。行った施策は「チームでのミーティング(オンライン含む)の回数を増やした」34.6%が最多、次いで「毎日スケジュールやタスクを共有するようにした」30.0%、「一つの業務の開始・終了など、細かく業務報告をするようにした」25.4%と、ミーティングや業務報告の頻度を増やすことで、状況を把握するようにしたという回答が多くなりました。
④ 勤務状況の見えにくさが改善されたか
テレワーク中にお互いの勤務状況が見えにくいことに対して行った施策により、お互いの状況が見えやすくなったと思いますか。(単数回答)【n=110】
※管理職、「勤務状況が見えにくいことに対し、行った施策はない」と回答した方を除く
前問で回答した施策により、お互いの勤務状況が見えやすくなったか聞くと「そう思う」19.1%、「ややそう思う」60.0%を合わせ約8割が勤務状況が見えやすくなったと回答し、勤務状況の見えにくさについては改善が見られたようです。く
く
2. 今後の働き方と人事評価についてく
① 今後希望する働き方
あなたは今後、どのような働き方をしたいと思いますか。あなたのお考えに最も近いものをお答えください。(単数回答)【n=300】
今後、どのような働き方をしたいか聞くと、「週の半分はテレワーク、半分は出社するハイブリッド型」60.7%が最多で、「毎日テレワークで働く」20.7%を合わせると8割以上が今後もテレワークをしたいと回答しました。一般社員では「毎日テレワークで働く」26.0%と4人に1人が今後も完全テレワークを希望しています。役職に関わらず従業員はテレワークをコロナ禍における一時的な対応とは捉えておらず、今後もスタンダードな働き方として続けていきたいと考えていることがわかりました。企業にとってテレワークを想定した体制や制度への対応は、もはや先送りにできない課題となっているといえるでしょう。
② テレワークに合わせた人事評価制度への見直し・改訂の必要性について
あなたはお勤めの会社の人事評価制度(評価方法、評価基準など)を、テレワークの実態に合わせて見直し・改訂する必要性があると思いますか。(単数回答)【n=216】
※自社に人事評価制度がある方
自社の人事評価制度(評価方法、評価基準など)をテレワークの実態に合わせて見直し・改訂する必要性があるかについて「そう思う」27.3%、「ややそう思う」55.6%を合わせて8割以上が見直し・改訂の必要性があると回答しました。
③ テレワークに合わせた人事評価制度への改訂状況について
あなたのお勤めの会社ではテレワークに合わせて人事評価制度(評価方法、評価基準など)の改訂が行われましたか。
(単数回答)【n=216】※自社に人事評価制度がある方
前問で「テレワークに合わせて自社の人事評価制度を見直し・改訂すべき」が8割となりましたが、現時点でテレワークに合わせて自社の人事評価制度の改訂が「行われた」と回答した方は14.4%と、1割強にとどまる結果となりました。「まだ行われていないが検討中・準備中」25.5%、「行われていない」49.1%、「わからない」11.1%と8割以上が未だテレワークに合わせた人事評価制度への改訂をしていない実態が明らかになりました。
今回の調査で、今後は「テレワークと出社のハイブリッド型」の働き方が求められる中、企業においてはテレワークの実態に合った人事評価制度への対応が遅れていることがわかりました。
あしたのチームは、コロナ禍という厳しい状況で企業が直面する人事の課題をリアルタイムで把握し、その解決に役立つ情報を今後も発信してまいります。
※本資料における百分率表示は四捨五入の丸め計算を行っており、合計して100%とならない場合があります。
●報道関係者様へ
■引用・転載時のクレジット表記のお願い
※本リリースの引用・転載は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
<例>「あしたのチームが実施した調査によると…」
■株式会社あしたのチーム会社概要
代表者 :代表取締役社長CEO 赤羽 博行( https://www.ashita-team.com/ )
本社所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX11F
事業内容 :・報酬連動型人財育成プログラム「ゼッタイ!評価®」
・人事評価クラウド「あしたのクラウド™HR」
・目標設定プログラム「あしたの履歴書®︎」
資本金 :1億円(資本準備金含む)
設立 :2008年9月25日