せっかく内定を出しても、内定辞退をされるのは企業にとって大きな損失です。
その候補者が優秀であればなおのこと、内定辞退は防ぎたいでしょう。
そこで今回は、内定辞退顔これ原因のその対策について見ていきます。
実際に内定辞退防止策を行う企業事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
内定辞退とは?
内定辞退とは、企業が出した内定を辞退することを指します。
候補者は企業から内定が出たからといって必ず承諾しなければいけないという義務はありません。
複数の企業から内定が出ている状態で、自分の本当に行きたい企業を探す可能性もありますし、たまたま同じタイミングで内定が複数社から出るパターンもあります。
企業は内定を一度出すと、基本的に取り消すことは難しいです。そのため、慎重に人選を行ってから内定を出します。
つまり、内定辞退は貴重な人材を逃してしまうことにつながるのです。
しかし、候補者も複数の企業を選考していることがほとんどのため、内定辞退をゼロにすることは難しいのが現状です。
採用計画を立てる際にも辞退者が一定数存在いるということを考えて立てる方が良いでしょう。
しかし、あまりにも辞退率が高い場合、企業として何か手を打つ必要がある可能性もあります。
続いては、内定辞退が起こる理由を見ていきましょう。
内定辞退の理由
内定辞退の理由を、株式会社リクルートキャリアのよりよい就職・採用の在り方を追究するための研究機関・就職みらい研究所が大学生・大学院生を対象に調査を行った、「就職プロセス調査(2020年卒)2019年7月1日時点内定状況」を元に紐解いていきましょう。
就職内定辞退理由の10項目の中にある上位6項目は以下の通りです。
他に志望する企業の内定を取得した(45.0%)
候補者の多くは複数の企業を同じタイミングで受けているため、他社と比較して志望度が低い場合は内定辞退につながる可能性があります。
選考時に他に選考を受けている企業や、自社の志望度などを確認しておく必要があります。
年収が低い(18.7%)
年収が低いことを理由に内定辞退が出てしまう可能性もあります。
特に前職よりも給料が下がってしまう場合、転職を止まるケースもあるでしょう。
自らの成長が期待できない(15.7%)
入社後自分自身の成長が期待できない場合、内定承諾を行わない場合もあるでしょう。
多くの候補者は前職以上のキャリアアップを望みます。
その希望が叶わなければ内定辞退の可能性も高まります。
会社や業界の成長性が見込めない(13.7%)
会社や業界に対する成長性が見込めない場合、内定辞退につながる可能性があります。
特に今のような不景気では、「成長性」は非常に重視されます。
今後衰退傾向にある業界などは、転職を控えようと考える候補者もいるでしょう。
会社や業界の安定性が見込めない(13.5%)
安定性の見込めない企業は候補者から避けられる可能性が高いです。
特に新型コロナウイルスの影響もあり、候補者は企業や業界の安定性を重視するようになりました。
逆風に強いかどうか、企業の基盤がしっかりしているかどうかも大切な検討材料となるでしょう。
福利厚生(住宅手当等)や手当が充実していない(12.7%)
同業他社から複数の内定をもらった場合、福利厚生が充実していない企業は内定辞退が起こる可能性があります。
なぜなら、福利厚生は手取り給料に直結するからです。
特に住宅手当は毎月に支払いに関わるため比較検討されることが多いでしょう。
内定辞退を防ぐための対策
内定辞退率が高いと、せっかく確保した人材の流出してしまうだけではなく、そこにかけたコストも無駄になってしまいます。
少しでも内定辞退を防ぐためにもしっかりと対策を取りましょう。
続いては具体的な内定辞退防止対策を見ていきます。
内定ブルーを考慮する
内定辞退率を下げるために、内定ブルーに考慮しましょう。
そもそも内定ブルーとは、「本当にこの会社でよかったのであろうか」と悩み出すことを指します。
マリッジブルーと同じく、内定ブルーは一過性のもののため、きちんとケアしてあげることで内定辞退を防げます。
内定ブルーでよくあげられるのは、辞退した他の企業への後悔です。
「あの企業に行かなくて本当に良かったのだろうか」と悶々と悩んだ結果、最終的に内定辞退をしてしまう可能性があります。
そうならないためにも、内定ブルーに陥っている候補者へのケアはていねいに行う必要があります。
定期的なフォロー
内定を出した後には定期的なフォローを行いましょう。
特に新卒採用などの場合、6月に内定を出し、その後入社する4月までフォローを行わなければその間に他社に流れてしまう可能性があります。
多くの企業は、内定承諾が出るまでの間はこまめにフォロー連絡を行いますが、承諾後はついつい連絡が疎かになってしまいます。
接触回数が減ればその分候補者の関心も減ってしまう可能性があるため、こまめに連絡を取りましょう。
そうすることで候補者と担当者間のリレーションも築けるでしょう。
内定者同士のコミュニケーション
新卒などで一括採用を行う場合には、内定者同士でコミュニケーションを取れるような環境を構築しましょう。
内定者同士でのコミュニケーションが活発であればあるほど、内定者辞退は防げます。
内定者交流会や懇親会、グループワークなどを通して内定者同士の絆を深めましょう。
飲み会などを企画・開催するのも効果的です。
「仲の良い友達ができたから安心して働ける」「〇〇がいるから入社が楽しみ」と思えるようなコミュニケーションの場が必要です。
先輩社員との交流
人間関係構築の観点でも、企業文化を伝えるためにも、先輩社員との交流も非常に有効な手段です。
実際に働く社員とコミュニケーションをとることで、働くイメージがつくだけではなく企業の社風や文化も吸収してもらえます。
また「〇〇先輩がいるから入りたい」など社員が内定辞退を防いでくれる可能性もあるでしょう。
内定辞退の防止 企業事例
内定辞退を防ぐ方法はさまざまあり、内定防止措置をとっている企業も増えてきました。
最後に、内定防止策をとっている企業と、具体的な方法を紹介していきます。
オンラインツールで内定者をフォロー(サイボウズ株式会社)
サイボウズ株式会社では、オンラインツールで内定者をフォローしています。
サイボウズLiveという無料グループウェアを活用し、こまめにコミュニケーションが取れるため接触回数が増えます。
特に最近ではオンラインで物事が完結する世の中になってきているため、人事も候補者も気軽に連絡を取れるというのは非常に便利な手段です。
サイボウズLiveでは、招待されたメンバーが集まれるグループを簡単に作成できるため、複数のグループでコミュニケーションをとることも可能です。
参照先: サイボウズ株式会社
ツールで内定者同士のコミュニケーション(クックパッド株式会社)
クックパッド株式会社では、ワークスタイルトランプというツールを活用して内定者同士の交流を行っています。
ワークスタイルトランプは、自分の理想とする「働き方」を、トランプを通じて考えるためのトランプゲームとなっており、52枚のトランプにはそれぞれ「働き方」をテーマとしたキーワードが書かれています。
ワークスタイルトランプを活用することで、ただ内定者同士が交流できるのではなくそれぞれの持つビジョンや希望の働き方も理解できるというメリットがあります。
参照先: 株式会社ハートクエイク
e-ラーニングによるプログラミング研修(株式会社パソナ)
株式会社パソナでは、e-ラーニングによるプログラミング研修を導入しています。
入社前から研修を行いますが、e-ラーニングのため個々の好きなタイミングで学習できることが魅力です。
プログラミングスキルをつけることで入社後より高いパフォーマンスが期待できるほか、非エンジニアであってもITリテラシーの強化・向上も図れるのです。
参照先: 株式会社ネオキャリア
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