withコロナ・アフターコロナの時代では、従来とは異なる新しいビジネスモデルを追求していく必要性が高まっています。
そこで、最近は新しいビジネスモデルを提示して急成長を遂げるスタートアップが改めて注目されているのです。
この記事では、スタートアップの意味や注目される背景、メリット・デメリットについて解説します。また、スタートアップの成功事例3社を紹介するので、自社でスタートアップを取り入れる際の参考にしてください。
スタートアップとは
スタートアップの本来の意味は「開始する、起動する、立ち上げる」などです。ビジネスにおけるスタートアップとは、広い意味では新規事業やベンチャー企業、狭い意味では新しい市場やビジネスモデルを開拓し急成長を狙うスタイルを指します。
実際には、前者と後者の意味がはっきりと区別されないまま、スタートアップという言葉が使われている例も少なくありません。
スタートアップとベンチャーの違いとは
ベンチャーとは未上場の新興企業を意味します。
スタートアップが新しいビジネスモデルを開拓することによって短期間の急成長や莫大な収益を狙うスタイルであることに対し、一般的なベンチャーは長期的な成長や安定した収益を目指すスタイルです。もちろん、スタートアップを図るベンチャーも存在します。
スタートアップが注目されている背景
バブル崩壊後の経済停滞が問題化したことを背景に、日本政府は1990年代半ば以降、スタートアップへの支援を開始しました。具体的には、以下のような施策です。
・スタートアップの人材獲得を支援するストックオプション制度(1995年)
・エンジェル投資家育成を目的としたエンジェル税制の創設(1997年)
・大学の研究成果事業家を促進する「大学発ベンチャー1000社構想」(2001年)
・スタートアップに投資する官民ファンド「産業革新機構」設立(2009年)
また、スタートアップの裾野拡大策として起業家教育や人材育成、起業家精神の啓蒙活動も実施されています。くわえて、IT系や本格テッキー系、ローカルビジネス系など幅広いジャンルにおける起業支援や、政府や既存企業、海外との連携によるスタートアップ成長支援などの取り組みも継続中です。
それから、大手企業にも高い潜在能力が見込めるスタートアップに投資・支援を行うことで出資金を回収し収益につなげる「インキュベータ(アクセラレータとも)」が広がっています。一般的な支援内容は以下の通りです。
・作業スペースの提供
・自社ネットワークを介した組織・人材紹介
・資金調達方法・投資家へのプレゼンテーション方法・法務などのアドバイス
・起業経験者などによる助言
このような流れを受けて、大手企業と提携したスタートアップも増加する傾向にあります。
スタートアップのメリット・デメリット
スタートアップにはメリットとデメリットの両方が存在します。主なメリット・デメリットは下表の通りです。
スタートアップのメリット | ・少数精鋭のメンバーによって迅速な意思決定が可能 ・企業が急成長を遂げるプロセスを当事者として体験できる ・メンバーの一人ひとりに与えられる裁量が大きく、やりがいを感じられる ・風通しの良い社内の人間関係によって斬新なアイディアが生まれやすい ・大企業と提携することによってビジネス基盤を強化できる ・大企業と提携することによってシナジー効果を期待できる ・大企業と提携することによってリスク回避ができる |
スタートアップのデメリット | ・少数精鋭のメンバーを集める必要がある ・福利厚生や給与面が不安定 ・長時間労働になりやすい ・提示したビジネスモデルが受け入れられなければ大失敗するリスクがある ・大企業と提携すれば対等な立場を保つのは難しい ・キャリア形成につながらず転職の際に不利になる |
このように、スタートアップのメリット・デメリットは表裏一体ともいえます。少数精鋭のメンバーで新しい挑戦ができるやりがいが大きい反面、メンバーの能力や気力体力、モチベーションが不足すれば、会社がうまく機能しなくなる可能性もあるのです。
また、スタートアップでは新しい価値観を世の中に提示して賭けに出るケースが多いため、新しい需要を作り出すなどヒットすれば大きな収益を生む可能性を秘めている反面、目論見が外れた場合は損失も大きくなりがちです。
大企業と提携すればリスクを減らせる一方で、スタートアップ側の自由な意思が通りにくくなるジレンマも出てきます。
スタートアップの成功事例3社
国内でスタートアップに成功した企業としては、サイバーエージェントやメルカリ、ドレミングなどが知られています。各社の事例について、以下で紹介します。
サイバーエージェント
サイバーエージェントは代表取締役社長の藤田晋氏が抱いた「21世紀を代表する会社を創る」という目標から始まりました。藤田氏が仲間2人と共にサイバーエージェントを設立したのが1999年、24歳のときです。
設立の半年後には自社商品としてクリック保証型広告を開始して売上を伸ばし、創業2年目の2000年には史上最年少のマザーズ上場を達成しました。バブル崩壊後は赤字が続きましたが、楽天株式会社との資本提携によって切り抜けることができたそうです。
2003年には黒字に転じ、2004年以降は上場後初の通気黒字決算を達成して以来、時代に合った経営戦略を図りつつ、継続的な事業を拡大しながら現在に至ります。
メルカリ
フリマアプリの中ではシェアNo.1 を誇る「メルカリ」(※2021年・MMD研究所調べ)。メルカリは創業者・山田進太郎氏の「限りある資源を循環させ、より豊かな社会をつくりたい」という思いから生まれたサービスです。
2013年の設立以来、国内はもちろん、世界中の個人同士が自由にモノの売買ができるという画期的なシステムを作り、運営してきました。六本木ヒルズ森タワーにある本社の他、仙台・福岡・アメリカのボストン・パロアルト・ポートランドに拠点を構えています。
2021年6月期決算では売上高が前年比39.1%増の1061億円、純損益が57億円の黒字を達成しました。
MMD研究所
ドレミング
ドレミングはスタートアップや事業会社、個人事業などをトータルサポートするCrewwが運営するスタートアップです。
ドレミングはFin Tech及びヒューマンリソースプラットフォーム開発会社として、「働くひとの収入を増やし貧困格差を減らすこと」「平和で心豊かな社会を作ること」をテーマに、人事・勤怠・給与システムのクラウドを提供しています。
また、世界初の試みとしては177カ国の発展途上国や推定20億人の金融難民を対象に、銀行口座を持たない人でも給料を担保として買い物ができる決済サービスを提供。発展途上国の労働者支援や先進国の移民・難民支援を目的として活動しています。
スタートアップを自社ビジネスに活用しよう
スタートアップは新しく設立する会社だけが行うものとは限りません。
社内にスタートアップ事業部を設立して新しい事業展開を模索するなど、自社のビジネスに新しいチャレンジの機会をもたらすものとして活用できます。他社の成功事例を参考に、新しい事業を展開してみてはいかがでしょうか。
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