海外進出をする企業の増加に、日本国内の労働人口の減少、政府によるダイバーシティ経営の推進も影響し、今、グローバル人材の需要は最高潮です。かつては大企業に集中していたグローバル人材ですが、人手不足が深刻な中小企業こそ、そのような人材に目を向けてみるべきなのではないでしょうか。
今回は、日本最大規模の人材総合サービスカンパニー リクルートの海外展開ブランドRGF(リクルート・グローバル・ファミリー)の日本拠点であるRGF Professional Recruitment Japanでシニアコンサルタントとして活躍される加藤 允輝(かとう みつき)様にグローバル人材獲得の秘訣やRGF Professional Recruitment Japanの取り組みについてお話をお伺いしました。
【Profile】
加藤 允輝(かとう みつき)
RGF Professional Recruitment Japan シニアコンサルタント
2013年大学を卒業後、リクルートキャリアに入社。コンサルタントとして3年半転職活動支援に携わる。フィジー留学を通して語学と文化の多様性を身に着けた後、2017年RGF Professional Recruitment Japanに入社。学生時代に独学で学んだIT知識を生かし、エンジニアやデザイナーといったデジタル領域のコンサルティングを担当。企業と求職者の双方の要望を叶えている。現在はシニアコンサルタントとして、チームのマネジメントも行う。
■「バイリンガル」だけでは「グローバル人材」とは言えない
―今、グローバル人材の需要は高まっているのでしょうか?
更なるマーケットの拡大を求めて、海外に事業展開をする企業は依然として増えています。人手不足が多くの企業の共通課題である現代では、優秀な人材を海外から採用する企業も多くあります。グローバル人材の需要は非常に高いですし、今後もさらに高まっていくと考えています。
需要に対し、企業は人材の確保に大変苦戦しています。英語を話せる日本人や、日本語を話せる外国人は増えていますが、企業が求めるような人材はまだまだ不足しているということです。
―どういうことでしょうか?
「グローバル人材」という言葉の中には「バイリンガル」という要素の他に「バイカルチュアル」という要素があります。母国語以外の言葉が話せるだけでなく、その国のカルチャーも理解しているということです。
例えば、日本の企業から海外の支社にマネージャーとして日本人が派遣された際、現地社員を採用し、共に仕事をすることもあるでしょう。現地社員を採用していなくとも、お客様や取引先は現地の人だと思います。
そんなとき、言葉が話せるというだけでは十分ではありません。表面的なコミュニケーションだけでは信頼関係を築くことも難しい。相手の育ってきた環境を理解し、尊重し、本質的なコミュニケーションをとることがビジネスにおいて非常に重要なのです。
我々は、「バイリンガル」であることはもちろんですが、「バイカルチュアル」であるということを重要視しています。
言葉が話せるだけでなく、本当の意味で「グローバル人材」と言える人材を探すことは容易ではありません。私たちの強みはそこにあります。
■これまでは欲しくても手に入らなかった人材を紹介
―RGF Professional Recruitment Japanは、本当の意味での「グローバル人材」を紹介できるということですね。
そうですね。他にも、私たちは「サーチ型」の人材紹介も行っているので、転職市場になかなか出てこないような人材をご紹介することができます。
多くの人材紹介サービスは、もともと転職に興味のある人材が広告をみてサービスに登録をしますが、それでは人材のマーケット全体の一部分しか獲得することができません。
企業はより優秀な人材を求めています。しかしそのような人材は、そもそも転職市場に出ていないことが多いのです。
そこで私たちは、さまざまなツールやネットワークを駆使し、転職市場に出てこないような優秀な人材に積極的にヘッドハンティングを行っています。
―これは他の人材紹介サービスに負けない!ということはありますか?
RGF Professional Recruitment Japanには、業界トップクラスのコンサルタントが揃っていると自負しています。
人材紹介会社には大きく分けて、日系と外資系2つの種類があります。幸いなことに私たちには外資系の人材紹介会社の中でも、トップクラスに優秀なコンサルタントがぞくぞくと入社しています。コンサルタントの質が高いことが、先ほどお伝えした転職市場に出てこないような人材の獲得を可能にしていますね。
企業と求職者を結び付ける方法も、他とは少し違います。
多くの日系大手人材会社では、企業から求人をいただく企業担当と求職者に求人を案内するキャリアアドバイザーは別の人が行います。
私たちは、同じコンサルタントが一気通貫で企業も求職者も担当しています。直接ヒアリングした生の声を双方に伝えることで、面接や採用が決まってからミスマッチが発覚する可能性はぐっと下がります。
さらには、職種ごとに専門のコンサルタントがいるので、企業の求める人材に求職者のスキルが適しているのかどうか判断できます。例えば私は、テクノロジーやデジタルといった分野のエンジニア専門コンサルタントです。エンジニアやデザイナーといった職種は専門性が高く、その分野に関する知識が不足しているとミスマッチの原因になってしまうので、専門分野についてもある一定の知識を持った上でご紹介をしています。
■成長を促し、多様性を尊重する組織
―RGF Professional Recruitment Japanではリクルーティング方法もコンサルタントも他とは一味違うのですね。
そうですね。経験者を採用するだけではなく、未経験者を育てる風土もあります。
4割程度の社員は未経験で入社してきますが、実力以上のことでもチャレンジできる環境が整っているので、成長できる機会がたくさんあります。
「やってみたい」と思うことがあっても、いちいち会議に通して経営陣の許可を得て…というフローを通すと時間もかかりますし、億劫になりますよね。
RGF Professional Recruitment Japanでは、一定の役職者に権限が与えられているので、上司に確認を取ればいちいち経営会議に通す必要はありません。スピードを落とすことなく様々なことに挑戦できるので、短期間での成長に繋がります。
キャリアパスや人事評価制度が明確なことも社員の成長意欲向上に繋がっていると思います。何をしたらキャリアアップに繋がるのか、給与アップつながるのかが明確に提示されています。「相対評価」ではなく「絶対評価」で評価されるので、他の社員との比較ではなく、自分の頑張りや成長が評価に結び付き、結果を出そうという意識を強く持つことができます。評価基準が明確で公平なので、20代の若手マネージャーや女性のマネージャーも多くいますよ。
特に私たちは外国人の社員も多く抱えているので、国籍・年齢・性別に関わらずフェアに評価される環境が整っているということが、人材の育成や採用にも繋がっていると思います。
■グローバル人材獲得のために企業に求められること
―オフィスを見渡しても様々な国籍の社員の方がいらっしゃいますが、RGF Professional Recruitment Japanではグローバル人材の獲得に成功されているということですね。
そうですね。全体の60%が外国人で、現在は日本人を含めて33か国から集まった社員が働いています。
グローバル人材の採用という観点でいうと、私がデジタル領域を専門としているので特にそう感じることが多いのかもしれませんが、日本の文化は絶大な人気があります。そういった日本文化に魅力を感じている人材は、アメリカでも中国でもなく日本を選ぶのです。
一方で、海外からの優秀な人材を迎えいれる体制が整っていない日本企業が多いというのが現状です。グローバル人材は引く手あまたですから、組織づくりができていないと他の企業に行ってしまいます。
我々が多くのグローバル人材を獲得できているのは、社内公用語が英語というのもあるかもしれませんが、それ以上に先ほどお伝えしたように、成長できる機会があり、成果をきちんと評価される環境が整っているからかもしれませんね。
■勝ち残るために世界中のタレントに目を向ける
―最後に、この記事の読者にメッセージをお願いします。
繰り返しになりますが、労働人口の減少による人手不足は多くの企業の共通課題です。
日本国内の優秀な人材には限りがあり、その限られた人材を取り合っているのが現状です。日本人しか採用していないということは、それだけで多くの採用のチャンスを取りこぼしてしまっているのではないでしょうか。
特にエンジニア領域については、技術革新も目覚ましく、何十万という人材が不足しており、日本人だけで賄うということは不可能といってもよいでしょう。
タレントは世界中にいます。
企業の発展のためにも、ぜひそこに目を向けていただきたいと考えています。
言葉や組織整備といった壁はあるかもしれませんが、どうやったら一緒に働けるのかを考えて、壁を乗り越えることができた企業が勝ち残っていけるのではないでしょうか。
私たちが、市場に中々出回ることのない人材やグローバル人材を企業にご紹介することで、日本企業の飛躍をサポートさせていただきたいと思っています。
―加藤様、ありがとうございました。
【企業Profile】
RGF Professional Recruitment Japanは、日本最大規模の人材総合サービスカンパニー リクルートの海外展開ブランドRGF(リクルート・グローバル・ファミリー)における人材紹介部門の日本拠点。
東京都品川区にオフィスを構え、バイリンガル・グローバル人材を、日本国内でビジネスを展開する外資系企業やグローバルに事業を展開しているまたはダイバーシティを推奨している日系企業などに紹介している。
https://www.rgf-professional.jp/
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