企業経営を成功に導くためには、月次、四半期ごと、年間の売り上げ目標を1つ1つクリアしていくことが非常に重要です。
しかし、時として目標達成が難しいことも。この記事では、売り上げ目標が未達成となる原因について考察しつつ、目標達成に向けた改善点などについて解説していきます。
経済における未達の意味
「未達」とは、漢字の通り「まだ達成しないこと」という意味を指します。
経済においては国債が売れ残ったり、財政目標などが達成できなかったりした時など、事前に設けた一定の基準に達しなかった際「未達」という言葉が使われます。
売上未達成(予算未達成)
企業では、期間ごとに売り上げや予算に対する目標を設定しますが、これらの数字が達成できなかった時にも「未達」という言葉で表現されます。
未達の英語訳
「未達」を英語で言う場合は「noncompletion」「nonattainment」「unachieved」などと表現します。
未達の反対語・対義語
「未達」の反対語・対義語としては「達成」「完了」「完遂」「成就」「既達」「到達」などがあります。
目標未達成の問題点とは
売り上げなどの目標が未達に終わってしまうと、社員やチーム、会社全体に大きな影響がもたらされます。目標未達による問題点には、主に下記があります。
会社の経営状況が悪化する
まずは、会社の業績悪化という非常に大きな問題点が挙げられます。
目標未達成に終わってしまうと、予測していた売り上げが得られないだけでなく、その後のプロジェクトが頓挫したり、計画通りに進まなかったりと多大な影響を受けます。
状況が改善せず、未達が続けば業績不振など会社の存続を脅かす状況に陥ってしまいかねません。
社員の離職につながる
目標未達成は、会社で働く社員のモチベーション低下にもつながります。目標に向かって日々取り組んだにも関わらず未達となった場合、達成感を得ることができません。
さらには「自分の力不足だったのでは」とプレッシャーに押しつぶされてしまい、自信を喪失してしまいます。
未達から学び、次のチャンスへとつなげていくのが一番ですが、モチベーションが下がった社員は最悪の場合、会社を離れていってしまいます。
会社の信頼を失う
目標未達成の問題は会社や社員といった内部への影響にとどまりません。取引先などの外部から見れば、未達は「現実不可能な数字を設定しているのではないか」「組織の結束力が弱いのではないか」など、会社への信用を失いかねない事由でもあります。
売上目標(ノルマ)が未達成となる原因
そもそも、売上目標が未達となってしまうのはなぜなのでしょうか。考えうる原因をご紹介します。
現実的でない目標を設定してしまう
未達に終わる企業では月次、四半期、年間の売り上げ目標が論理的に設定されておらず、場当たり的な数字であったり、実現不可能な理想となってしまっていることが珍しくありません。
企業の将来像や競合他社を気にかけるあまり、自社の能力を大幅に上回る数字を設定しまうのがその原因といえます。
経済状況や市場といった外部要因、社員やチームのキャパシティなどの内部要因への理解が不足していないかどうか、再確認する必要があります。
個人やチームの努力不足
個人やチームの目標が未達の場合、単純に仕事量や努力が不足している可能性があります。
「この程度の仕事量であれば達成できるだろう」といった誤った認識が目標未達という結果を導いてしまいます。
コミュニケーション不足
上司と部下、チーム内などのコミュニケーション不足が目標未達を招くこともあります。
報連相が徹底できているか、トラブルなどが生じた場合、助けを求められる雰囲気になっているかなど、情報伝達の基本から見直す必要があります。
また、チームやプロジェクトごとの目標が未達の場合、メンバー間にトラブルの種や協力意識の欠如が見られるケースも。
一般的に、チームでの目標は全員が一丸となってやっと達成できる数字が設定されているものです。
チームの雰囲気が悪かったり、方向性がバラバラでは、目標未達は当然です。
チームの在り方から再構築していかなければなりません。
有意義でない会議やミーティングを繰り返している
目標達成のために行う会議やミーティングがかえって仕事を阻害していることもあります。発言が少ない、建設的な意見が出ない、参加者が上司の顔色ばかり窺っているなど、内容の薄い会議に終始していないでしょうか。
このような会議をいくら行っても、時間を消費するだけで得られるものはありません。そのほか、資料づくりなど準備に労力を費やしていたり、会議が長時間にわたったりと、会議のための会議になっていないかどうか、振り返ってみることをおすすめします。
人材育成ができていない
目標を設定する際は、現状の社員・チームのスキルより少し高い数値にすることが多いもの。
しかし、そのスキルや能力が目標に対して不足していると、未達という結果に終わってしまいます。
目標達成のためには、上司が個々のスキルを正しく把握した上でよりスキルアップさせていく継続的な人材育成が欠かせません。
また、人材育成の前にそもそも上司と部下との信頼関係が構築されていないため、目標未達が続いてしまっているという可能性も考えられます。
問題が生じた時、部下から相談が上がってこなければ、上司は的確にサポートすることができません。
お互いに壁を感じていたりすると、目標達成への道のりはますます厳しいものとなってしまいます。
売り上げ目標を達成する方法
売り上げ目標未達の原因をふまえて、目標達成に向けてどのようなことに取り組むべきなのかについて解説します。
PDCAサイクルを正しく回す
PDCAを意識して目標に向かっていけば、プロセスごとの問題点をひとつずつ解決しながら現実的なアクションを起こすことができます。
特に、目標設定の「PLAN」の段階で下記のポイントについてしっかりと確認・検討を重ねておきます。
- 設定した目標をどのように達成するか
- 社員やチームのスキルに不足はないか
- スキルが不足している場合、具体的な支援策を講じることができるか
また「DO」の段階では定期的に進捗を確認し、都度問題点や改善点を洗い出すことが重要です。
不足しているスキルを補う
売り上げ目標を達成する効率の良い近道としては、やはり人材のスキルアップが挙げられます。
社員にどのような能力があり、どのようなスキルが欠けているのかを見極めたうえで、トレーニングや勉強の機会を充実させましょう。
ナレッジを共有する
社員それぞれのスキルや取り組みに任せるのではなく、チーム全体でパワーを強化することで、より目標達成に近づきます。
たとえば、商品・サービスの知識、業務の進め方、案件を受注することができた商談プロセスなど、役立つ情報や成功体験を共有することで、個々のスキルの差が埋まり、全体の成約率を高めていくことができます。
営業プロセスを振り返る
未達の原因が見つからない時は、過去の実績と営業プロセスごとのコンバージョン率を比較し、どのプロセスが弱かったのかを分析してみることをおすすめします。
これにより、営業の初期段階で案件を失ってしまっているのか、最後のひと押しが足りなかったのかなど、営業の弱点を可視化させ、対策を練ることができます。
SFA(営業支援ツール)やマーケティング組織を活用する
SFA(Sales Force Automation:営業支援ツール)を導入すれば、日々の営業活動や案件情報を共有を通して、前述したナレッジ共有や営業活動分析などに幅広く活用することができます。
また、マーケティング組織との連携で新規開拓と顧客フォローに注力するのも有効です。
サイト閲覧履歴、資料ダウンロード、イベント参加といった顧客の行動履歴をふまえ、的確な営業活動を展開できるようになります。
コンテンツの制作と発信により潜在層への認知や見込み顧客の育成を促すコンテンツマーケティング、営業活動に付随する煩雑な作業を自動化するマーケティングオートメーションなど、自社に合ったサービスを選定してみてはいかがでしょうか。
売り上げ目標を見直す際は、同時に人事評価制度の見直しを
目標未達という事態を防ぐためには、まず現実的な売り上げ目標を設定できているかどうかを見直すことから始める必要があります。
同時に、人事評価制度の見直しも忘れてはならないポイントです。社員やチームの頑張りを適正に評価することでモチベーションアップにつながり、ひいては売り上げ目標達成の足がかりとなるのではないでしょうか。
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