自己評価の例文とは?社員が成果を上げやすくなる書き方のポイントを7つ解説

(写真=paikong/Shutterstock.com)

「自己評価」は人事評価において、組織が従業員の能力や適性を把握する重要な判断材料のひとつです。また、従業員が自発的にパフォーマンスや組織への貢献度を見直し、ステップアップの目標を設定する手段として非常に有効でしょう。

自己評価の書き方はフォーマットが決まっておらず、社員の独断で書かれやすいもの。ただ、自己評価の内容には記載する際の観点や、必ず押さえて記載したい要素があります。

今回は、人事評価者・被評価者が共に知っておきたい自己評価の書き方のポイントや、参考にしたい自己評価の例文を紹介します。

自己評価とは

自己評価とは、人事評価などの際に自分のことを評価することを言います。
また、自己肯定感や自尊心を持つことを、自己評価と呼ぶ場合もあります。

人事評価においては、自己評価を実施するのが一般的で、上司などによる他者からの評価のみに偏らないよう、被評価者も自身の仕事ぶりを評価。

自己評価は、昇進や昇給に影響をあたえるのみならず、自分の職務内容からパフォーマンス、努力まで労働におけるあらゆる側面について、客観的に考える絶好の機会です。

また、自己評価は、今後のキャリアプランについて上司に相談し、「どのように組織に貢献できるのか」という課題に焦点を当てる重要なプロセス上にあります。

自己評価を通して、スキル開発など次のゴールを設定することで、向上心やモチベーションアップにつながります。

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自己評価のOK・NG例文を職種別に紹介

それでは実際に自己評価のOK・NGの例文を職種ごとに見てみましょう。

【営業職】自己評価のOK・ NG例文

NG例文
新規顧客獲得のため、とにかく多くの顧客候補の会社を回りました。その結果として、今回我が営業部門の成績は前年より大きく売り上げアップしました。
他の同期と比べても、営業コミュニケーションスキルは高いと自負しています。

OK例文
期初予算売上300万円に対して、550万円を達成。既存顧客への新商材提案に加え、新規顧客向けへのプレゼンが功を奏しました(新規顧客5件獲得)。
資料作りを手伝ってくれたチームの仲間と、商材知識に強い研究所との連携によって達成することができたと考えます。

【事務職】自己評価のOK・ NG例文

NG例文
電話対応や文書作成の点でチームの一助を担っています。
上司から書類のミスについて指摘されないように、日頃から見直しをしてミスのないようにしています。
これからも、できるだけ皆さんのお役に立てるよう、がんばります。

OK例文
期初目標である営業事務の業務効率アップのため、業務フローマニュアルの作成を行いました。営業全部門の営業事務担当者へ配布を実施し、時間換算で業務効率20%アップを達成。新担当者への引継ぎにも役立てられると喜ばれています。

【技術職】自己評価のOK・ NG例文

NG例文
○○会社のシステム開発案件について、○○設計を担当しており、プロジェクトに遅延が発生しないように迅速に業務にあたっています。
5人チームで同じ開発を行っているが、他のメンバーよりも重要な設計の部分をスピーディに処理できていると思います。

OK例文
○○会社のシステム開発案件について、○○設計を担当しており、計画書から修正することで効率アップできる箇所を見つけ提案。その結果、全体の作業効率が15%ほどアップし、予定よりも早く納品完了できました。
新たに○○言語について、オンライン講座を受講中。

成果を上げる自己評価の書き方のポイントを7つ紹介

それでは良い例文にも共通する、成果を上げるために自己評価で押さえておきたい書き方のポイントを7つ紹介します。

期初目標に対して記載

期初目標に対しての結果を、書くようにしましょう。
成果だけを書きがちですが、期初に立てた目標に対してどこまで達成できたか、またそれに向けてどのような努力をしたのか説明します。

期初目標と対比することによって、達成した成果に対して評価しやすくなるでしょう。

数値で表現する

成果について数値で表現できることは、数値で表現します。
数値で記載することで、漠然とではなく度合いをはっきりと伝えられるでしょう。内容が曖昧にならないよう注意します。

過少過大評価しない

自己評価は主観的にならず、できるだけ客観的な視点で記載します。

自分をアピールすることは大切ですが、実績以上に誇張してしまうと本来の良い点も正確に伝わりません。
かといって謙虚に自分を過少評価することもNGです。

未達成のことも報告

失敗に終わっている、未達成のことも記載するようにしましょう。

プロセス上でどう努力したか、また今後どのように改善していくかを併せて記載します。

自己評価の正当性が上がるとともに、業務プロセスでの努力や今後の目標への意欲が把握しやすいでしょう。

能力や自己啓発をアピール

業務上必要なスキルや能力についても記載します。
業務で役立てられる資格を取得した場合には、具体的に報告しましょう。

また、現時点で受講中のセミナーやオンライン学習、勉強中の資格がある場合もアピールします。

部下への指導状況

中堅社員など部下がいる場合には、部下への指導についても評価します。

部下に対して効果的な指導を行っているかも評価の大切な観点です。
部下が安心して成長できる場を提供できているか振り返ります。

他部署・同僚とのコミュニケーション

仕事をする上で、ひとりで仕事が完結することはまずありません。

必ず他部署や同僚と連携を取りながら、それぞれの役割を果たしながら仕事は進みます。
円滑にコミュニケーションがとれているかについても、記載すると良いポイントです。

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自己評価を社員がステップアップツールとして利用する方法

「自己評価」を行う際、社員は以下の点を意識することで、ステップアップツールとしての効果が期待できます。

1.自分の強みと改善点を認識する

既に達成した、あるいは達成できなかったゴールを見直し、自分の強みや改善点を認識します。原因とともに今後どのように強みを活かし、課題に取り組むかを考察します。

ここでのポイントは、改善点を「弱点」ではなく「ステップアップのチャンス」とポジティブにとらえること。リアリティーチェックを行い、非現実的にならない範囲で強化・改善計画を立てましょう。

2.ステップアップのチャンスを探す

改善したい、あるいは新しいスキルを習得したい領域を概説したら、そこに到達するための計画を立てることが次のステップです。

関連性のあるトレーニングやプログラムなど自発的に参加できる機会を探すとともに、組織からサポートを得られる機会についても積極的に質問してみましょう。

3.コミュニケーションスキルを見直す

自己評価と上司によるパフォーマンス評価の結果が、完全に一致するとは限りません。両者が大幅に食い違う場合、コミュニケーションの欠落が原因である可能性が考えられます。

コミュニケーションスキルを磨くと同時に、是正措置や調整をより頻繁に行う機会をもてるよう、働きかけてみましょう。
苦手だった自己評価も、ポイントをしっかりとおさえることで、自分のモチベーションだけではなく周囲からの評価も変わってくるはずです。

自己評価の例文を参考に書き方のポイントを押さえよう

人事評価における自己評価はフォーマットが決まっていない分、評価者・被評価者それぞれ正しく記載・評価することに難しさを感じるかもしれません。

両者ともに自己評価の内容で押さえたいポイントを把握しておくことで、正しい評価を実現することができるでしょう。

自己評価を含め人事評価を公正公平に実施するために、ぜひクラウドシステムの利用もご検討ください。

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