輸番制の意味とは?ルールや使い方・メリット・デメリットを解説

集団活動の中で採用される「輸番制」というルールをご存知ですか?

CEOを一定期間交代で就任し、社員のリーダーシップを育む制度を設けている会社など聞いたことがあるのではないでしょうか。

このような会社は「輪番制」を利用して、社員を一定期間CEOに就任させているのです。近年、「輪番制」を色々な場面で採用していく会社も増えてきています。一体、「輪番制」とはどういった制度なのでしょうか。

この記事では輸番制の意味やルール・使い方・メリットやデメリットなどについて解説します。

輸番制の意味

聞きなれない単語「輸番制」。どのような意味があるのでしょうか?読み方や英語での言い方なども合わせてみていきましょう。

輸番制の読み方

(りんばんせい)と読みます。

輸番制とは?

輪番とは、順番を決めて持ち回りで物事を進めていくことを言います。組織において、個人や集団の単位で、役目や役割を順番に割り当てるルールを「輪番制」と呼びます。

また、複数の工場が継続的に稼働を維持するため、操業と休業を交替で行うことを「輪番操業」と呼びます。

輸番制の英語訳

輪番制を英語で「rotation system」といい、英文では「rotation」と表現される場合が多いです。

当番制・立候補制

輪番制とは異なる2つのルールがあります。

それは当番制と立候補制です。輪番制より聞き馴染みがあるのではないでしょうか。実際にどのような意味なのか、輪番制の違いも踏まえ解説します。

当番制

耳にする機会の多い「当番制」。

当番とは、順に入れ代わって仕事の番に当たることを意味しています。例えば、「SNSの投稿を輪番で行い今日が自分の当番である」とするとわかりやすいと思います。

また、当番や役割などに順番を決め順繰りに行っていくことを持ち回りと言います。輪番制と似ていますが、実は違う意味なのです。

立候補制

選挙などでよく聞く「立候補制」。

意味は、何か役目や役割に対し、その役目に就けるよう、自ら名乗りをあげる物に任せるようにするという意味。輪番制との大きな違いは、名乗りをあげているか、そうでないのかという点です。

「輪番制」を取り入れる際に、「立候補制」と組み合わせて使う事例もあります。そういったケースの場合、基本的には輪番制を採用しているが、立候補があった場合には立候補を優先させているようです。

輪番制が使われるのはどんなとき?

実際に輪番制はどういったシチュエーションで使われるのでしょうか?実際に輪番制が採用されているケースをご紹介します。

企業の節電対応(輪番操業)

電力使用制限が発令され企業には節電対応が求められました。

消費電力の分散化・平準化を図る目的で土日などの休日出勤をし、その代わりの休日を月曜日から金曜日に振替、それを輪番制で取得すると立案した企業が多くありました。

輪番における区別はそれぞれ異なり、事業部ごとやビルのフロアごと部署ごとなど企業ごと工夫をして輪番制を取り入れていました。

例えば、月曜日は4階が休日、火曜日は5階、水曜日は6階というように、輪番で階の空調や照明を止める節電に大きく貢献したのです。

マンションの管理組合

マンションでは、管理組合の役員を選任する必要があります。

選任方法は、マンションの戸数や階数で代わりますが、基本的に輪番制が採用されているのです。マンションの各フロアをグループ別にして、その中から輪番で役員を選出していきます。

なぜ、マンションの管理組合役員の選出に輪番制は採用されているかというと、「全員が役員を行う」という公平さが、導入しやすい要因となっています。

自治会・町内会の役員選定

自治会・町内会の役員選定に関しても、輪番制が採用されていることが多いのです。自治体は企業のような統制組織ではなく、民主的組織です。公平性を図るため、任期は1年と決め、

交代で役割を果たすように努めると、不平不満なく選定することができるのです。自治会は会社と違い報酬などが出ない分、「自分だけ損をする」という意識を無くすために、輪番制が適切な選定方法だと認められている地域が多いのです。

輪番制のルール・使い方

輪番制を有効に活用するには、ルールをしっかり設定する必要があります。このルールが疎かになると、公平性に欠けて輪番制の本来の良さが失われてしまうのです。それでは、輪番制を上手に活用するにはどのようにルールを立てれば良いのでしょうか。輪番制のルールと使い方を紹介します。

順番を決める

輪番制にとって一番重要なのは、割り振り方法を決めることです。

何か役割の順番を決める際には、どのような順番が一番効果的であるか戦略的に考える必要があります。

輪番制の順番を決めるには大きく分けて3つの方法があります。
「縦割り方式」と「横割り方式」「順番方式」です。

縦割り方式

マンションの部屋で例えると、「縦割り方式」は1階から5階までの1号室の人の中から選出、次に1階から5階までの2号室の人、次は、次に1階から5階までの3号室の人と、階が違っていても部屋の番号が同じ人の中で選出していく方法を言います。

横割り方式

「横割り方式」は1階の1号室から5号室の人の中から選出していき、次に2階の1号室から5号室の人、次は3階の1号室から5号室の人と、横の階ごとで選出する方法を言います。

順番方式

「順番方式」は1階1号室の人からスタートで、次は1階2号室など特定の部屋を決め順番に選出するという方法をいいます。

一般的に利用されているのが、「順番方式」ですが順番の決め方も工夫していく輪番制もスムーズに回っていきます。

就任期間を決める

役割を担う就任期間は統一であった方が良いとされています。

期間にムラができてしまうと公平性が失われてしまうことになり、社員から不満が出てくるきっかけになってしまいます。その役割に適切な期間を設けるようにしましょう。

ガイドラインを設ける

輪番制は役割を担う人が次々と変わるので、統一性にかけることが懸念されます。

しかし、ある程度のガイドラインを設けておけば、統一性を維持することに繋がります。

また、新しく役割を担う人にとっても、初めての役割であった場合は、ガイドラインがあった方が、役目もスムーズに完了することができます。

輪番制のメリットとデメリット

輪番制は、休暇の交代の他に、人事教育の場面など会社の業務に応用して取り入れることができる制度です。

しかし、取り入れていくには輪番制のメリットとデメリットを正しく理解しておくことが必要です。輪番制のメリットとデメリットを詳しく紹介します。

輪番制のメリット

輪番制の大きなメリットは、公平性が保てるということです。皆必ず順番が訪れることになっているので、不明不満が出にくいという利点が挙げられます。

さらにいうと、「誰かがやればいい」「自分は仕事をやらされている」という人任せや受け身のネガティブマインドにはなりにくく、自分が与えられた役割は全うしようという責任感を持つ傾向になります。

また、もう一つのメリットとして挙げられるのは、事前に自分がいつその役割を担うのか、知ることができることが挙げられます。

事前に自分がいつ役割を担うことになるのか、わかっていればスケジュールや計画が立てやすくなり、日常生活に支障をきたすリスクも少なくなります。

また、担当者が順番に回ってくる仕組みであるため、既に自分の番を終え、役割を果たした人が特定できるので、わからないことや迷ったことに関しては、アドバイスを貰いやすいという利点も挙げられるのではないでしょうか。

輪番制のデメリット

輪番制は公平性があるというメリットの半面、同じ人が継続的に役目や役割につくことがないため、統一性や継続性に欠けるというデメリットが生じます。

例えば、応報の一環で社員が輪番制でSNSを投稿していきます。毎日別の人が交代で写真を撮り、文章を書くため、写真と文章に統一感がない投稿となってしまいます。

こうしたデメリットを改善するには、細かいところまできちんとルール化することが重要です。

社内ルールを見直す際は人事評価制度の見直しもお忘れなく

輪番制を人事教育に取り入れると当事者意識を持たせることに繋がり効果的であるという事例もあります。

その反面、導入にはしっかりとした計画が必要となります。

戦略的に計画を立てるには、社員の能力値や評価などが一目でわかるよう見える化するとこが大事です。

社内ルールを見直す際は人事評価制度の見直しも忘れないようにしましょう。

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