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ティール組織の考え方を取り入れた日本企業

(写真=Vlad Enculescu/Shutterstock.com)

海外では20年ぐらい前から、上下関係・売上目標・予算などがない、従来のアプローチにとらわれないティール組織の考え方を取り入れて成功を収めている企業が多数誕生しています。日本においてもティール組織の考え方を取り入れた企業が現れ注目されています。

既存の概念にとらわれないティール組織の考え方

ティール組織の考え方を導入した日本企業は、世界で現れているティール組織と同様に、組織の運営方法はさまざまで独自の仕組みを築いています。

成功企業は、お互いに存在を知らず独力で試行錯誤を行って独自の運営方法を実践していますが、その組織構造と慣行は非常に似ています。ティール組織は、既存概念である階層構造をもつトップダウン型の意思決定や、多様性を重視する組織にみられるボトムアップ型の合意形成による意思決定でもない、別種の組織運営方法を持っています。

ティール組織の考え方を取り入れて成果を出す日本企業

ティール組織の運営方法には、下記3つの特徴のいずれかあるいはすべてを備えています。

1つ目は、階層やコンセンサスに頼ることなく、同僚との関係性で動く「自主経営(セルフマネジメント)」システム。2つ目は、同僚・組織・社会との一体感をもてる風土や慣行である「全体性」がある点。3つ目は、組織自体が何のために存在しているのか、将来どの方向に向かうのかという組織の「存在目的」を常に追求し続ける姿勢をもっている点です。

次に紹介する日本企業4社も、ティール組織の考え方を取り入れて成果を出しています。各社とも上述したティール組織の特徴を見ることができます。

オズビジョン

オズビジョンは、ティール組織を定義したフレデリック・ラルー氏の著書『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』の中で紹介された唯一の日本企業です。

『ティール組織』の中では、「全体性」の取り組みとして、オズビジョンの「Thanks Day」と「Good or New」という2つの制度が紹介されています。

「Thanks Day」は、希望者に年に1日、誰かに感謝するための特別な休暇と2万円を支給し、誰にどんな感謝をしたか社内ブログで共有してもらう制度です。「Good or New」は、毎朝ランダムに5~6人のグループをつくり、Good(メンバーのいいところ)か、News(24時間以内にあったニュース)を順番に話していく取り組みです。

この2つの制度は、「全体性」をある程度高める機能を果たしたため現在は実施されていません。機能しなくなった制度は廃止し、新たなビジョンを掲げ挑戦しています。

サイボウズ

サイボウズでは、ティール組織の運営方法の3つの特徴の1つである「自主経営(セルフマネジメント)」に通じる手法を取り入れています。従業員それぞれが携わっている業務やプロジェクトの中身や進捗を共有するなど、透明性を大切にしています。こうすることで、意思決定プロセスや情報の見える化を重視したティール的な働き方が実現しています。

ソニックガーデン

ソニックガーデンは、「管理のない会社経営」を志向し、「納品のない受託開発」という新しいビジネスモデルからスタートしてリモートワークの働き方を取り入れマネジメントのかたちも変えてきました。

セルフマネジメントを取り入れて、現在は部署・上司・管理職のない組織になっています。従業員は、上司などの許可を得ることなく経費を使い、自分のタイミングで有給休暇を取得できます。一人ひとりが複数の案件や役割をもって、自分の裁量で働いています。

個人評価をなくすことで、自分が苦手なことも表明することで「全体性」を実現しています。

ダイヤモンドメディア

ダイヤモンドメディアでは、経営情報を透明化する独自の仕組みを築いています。具体的には、「給与は皆で決める」「給与・経費・財務諸表はすべて公開」「役職・肩書の廃止」「働く時間・場所・休みは自分で決める」「社員の起業・副業を奨励」「社長・役員は選挙と話し合いで決める」といった慣行があり、ティール組織運営の特徴を見ることができます。

ティール組織の考え方を取り入れた日本企業は常に進化を求める

ティール組織の考え方を取り入れた日本企業における組織運営の取り組みは、常に進化を求めています。そこには機能しなくなった制度は廃止し、新たな挑戦を続けていく姿勢があります。個々の企業の環境や体質にあわせて変化していく経営は、計画と予測が機能しなくなる恐れのある複雑化するビジネス環境において、打開策となる可能性を秘めています。

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