人事評価は、全員が納得できる評価が困難という点で非常に難しいものになります。多くの人の評価をしていくうちに、人事評価がただの評価や処遇を決めるツールになってしまうことがあります。しかし人事評価は、人材育成のための優れたツールという側面も持ち合わせています。今回は人事評価を「人材育成のために使う方法」について解説します。
人事評価の目的は、昇格や給与を決めるだけではない?
人事評価というと、どうしても、昇格や給与など、「処遇」を決めるものになってしまいがちです。しかし、人事評価の目的というのは、実はそれだけではありません。
人事評価には2つの目的があります。1つはもちろん、処遇の決定のためです。
そして、もう1つは、人事評価を通じて、人材育成を行うためにあります。
人事評価を人材育成に使うには、どのようにすればいいのか
人事評価は、社員にとってみれば、ある期間、自分がどれだけ会社に貢献したか、パフォーマンスを出したか、ということをフィードバックしてもらう貴重な場になります。そこで適切なフィードバックを行い、次の指針を与えることで、モチベーションの向上にもつながりますし、人材の成長にもつなげることができます。このチャンスを逃すのは、 非常にもったいないと言えるでしょう。
では、人事評価の場を、人材育成に使うには、どのようにすればよいのでしょうか。
基本的には、人材育成を行う際は、PDCA(「Plan=計画」「Do=実行」「Check=評価」「Action=改善」)で考えることができます。そのPDCAにおける「Check」の部分で、人事評価を活用するのです。もう少し具体的に見ていきましょう。
評価基準を明確にし、従業員に軸を与える
PDCAという言葉通り、まずは、「Plan」の部分から考えましょう。人材育成におけるPlanというのは、「評価基準を明確にし、期待を伝える」ということに他なりません。これがないと、従業員は何を目指せばよいか分からなくなってしまいます。
評価基準を明確にするには、それが「行動に移しやすい目標か」「会社全体の成長と個人の成長が合致しているか」「納得感があるか」などがポイントになります。また評価する側が、ある程度客観的に評価できる基準にすることも重要でしょう。評価づくりに迷ったら、「自分たちの会社のミッションは何か。そのために我々は何をすべきか」に立ち返ってもよいかもしれません。
期待行動に沿っているかという軸をもとに、適切に評価を行う
評価基準を明確にしたら、評価自体はそんなに難しいものではありません。
評価は、「評価基準に沿って行う」ことが前提です。
正しい評価基準ができていれば、それを元に評価を行うことでより納得感のある評価になるのではないでしょうか。もし評価をしていて、評価基準と実際の評価に違和感がある場合には、評価基準の設定にズレがある可能性もあります。
そうならないように評価基準をしっかり構築し、検証していくことが大切です。
評価に即して処遇を行い、モチベーションを上げる
最後は「評価に基づいて処遇を行う」ということです。ただ評価をしただけでは、人のモチベーションはあがりません。よい評価に対しては昇進や昇給を、評価が思わしくなかった場合には改善のチャンスを与えるなど、評価に即した処遇を行うことで、従業員のモチベーションは変わります。処遇までを含めて、人事評価と考えておきましょう。
人事評価を人材育成ツールとして活用しよう
人事評価は、うまく活用することで人材育成のツールになります。定期的な目標の見直し、目標に沿ったフィードバック、PDCAを回すことで人材は成長していくからです。
人事評価を正しく行うには、「目標設定」「目標に沿った評価」「評価に即した処遇」の3つを考えます。この3つをうまく連動させることで、従業員のモチベーションを高く保ち、人材育成が着実に行える組織を作っていくことができるのではないでしょうか。
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