顧問とは何か?7つの役割と3つの契約形態・報酬相場について解説

顧問とは専門的知識や経験をもとに企業に助言する役職ですが、具体的な仕事内容や法律上の立場について疑問を感じているのではないでしょうか? 

なかには、顧問の導入を検討する際、適切な人材選びや費用対効果などに不安を抱く方も少なくありません。

本記事では、顧問の意味や基本的な役割はもちろん、法律上の規定の有無・契約方法・報酬相場まで詳しく解説します。

この情報を活用すれば、あなたの企業に最適な顧問を見つけ、専門的なアドバイスを得ながら経営に専念できるでしょう。結果として、企業の成長スピードを加速させる可能性が高まります。

顧問とは

顧問とは、企業から相談を受けて意見するアドバイザーの役割を果たす役職です。

そもそも、企業経営のかじ取りは取締役の役割で、会社にとって重要な意思決定は取締役会や代表取締役が責任を持ちます。

事業運営についても、事業を統括する事業部長や取締役、執行役員がマネジメントし、責任を取るのが一般的です。また、取締役や監査役については、会社法によって設置可能と規定されています。

一方、顧問はこのような企業経営や事業運営において具体的な役割を持ったり経営責任を取ったりする立場ではなく、意思決定の権限や議決権もありません。あくまでも相談を受けてアドバイスを与えるという立場とされています。また、顧問は法律で規定されておらず、設置するのは企業の任意です。

顧問は、会社の内部と外部のどちらからも選出される可能性があり、特に定めはありません。内部顧問は元社長といったように、以前の企業幹部が就くことも多いようです。外部顧問は専門的な知見を持つ人の就任が多く、具体的には経営実績のある以下の人が外部顧問になるケースがあります。

  • コンサルタント
  • 弁護士
  • 税理士
  • 社労士

これらの専門家は、各分野で培った経験と知識を活かし、企業に価値ある助言を提供します。次章では、各専門分野の顧問の具体的な役割を詳しく見ていきます。

顧問の役割は「専門的な知識の提供」

顧問の大きな役割のひとつは、専門的な立場から企業に知見や有益なアドバイスを提供することです。ここでは専門別に顧問の役割を紹介します。

  • 顧問弁護士
  • 顧問税理士
  • 技術顧問
  • 経営顧問

本章の情報を参考に、自社のニーズに合った顧問を選び、効果的に活用しましょう。

顧問弁護士

顧問弁護士は、企業活動で発生する問題や課題について企業から相談を受け、法律の専門家という役割から対処したり具体的なアドバイスをしたりする役割です。

顧問弁護士は、企業の一時的な法律問題に対して単発的に対応するのではなく、基本的には長期間にわたる契約を結び継続的にサポートします。そのため、企業にとっては平時も緊急時も法律に関することは何でも気軽に相談できる頼れる存在です。

顧問弁護士に対応を依頼する内容は企業によってさまざまです。主な例として以下のものが挙げられます。

  • 訴訟・クレーム対応
  • 労務管理の法的相談
  • 知的財産権の保護
  • 契約に関するリーガルチェック
  • 契約書の作成

これらの多岐にわたる役割を通じて、顧問弁護士は企業の法務面を包括的にサポートします。

顧問税理士

顧問税理士は、企業の税務に関する疑問や問題について相談を受け、税務の専門的な知見をもとに税務対応や納税対応、財務面のアドバイスといった仕事を任される役割です。

税務調査や税務申告の時にのみ臨時的に税理士に依頼するケースと異なり、顧問税理士は企業と継続的な関係を結びます。企業が顧問契約を結ぶメリットは、長期的に企業とかかわるため、内情を深く把握してもらうことができ、質の高いアドバイスが受けられる点が挙げられるでしょう。

顧問税理士が対応する代表的な仕事内容は、以下のとおりです。

  • 税務相談
  • 決算・申告書類の作成
  • 税務調査対応
  • 税務代理 など

その他、給与計算や記帳代行といった業務に対応することもあります。

技術顧問

技術顧問は、企業の技術的な課題についての相談を受け、専門的な立場から技術面をサポートする役割です。

「技術」の知見が豊富かつ経験を蓄積してきたスペシャリストが、事業単位あるいはプロジェクト単位で参画することで、企業の技術的な課題克服や成長を支えます。

企業にとって技術力の強化は大きな課題のひとつです。しかし、優秀な技術人材は引っ張りだこなのが常態化しており、採用も簡単ではありません。そこで外部の優秀な技術人材に部分的あるいは期間限定で支援を依頼するのが技術顧問です。技術顧問は、技術協力だけでなく、エンジニアへ指導することもあります。

経営顧問

経営顧問は、経営のスペシャリストが、企業経営にまつわる事業面・組織面の問題についてアドバイスする役割です。

経営コンサルタントや企業経営者といった人物の知見や経験を活用することで企業の課題解決に役立ちます。

経営顧問は、ときには外部企業との提携や、基幹人材の紹介も担います。

顧問とほかの役職との違い

顧問は企業で重要な役割を果たす一方で、ほかの役職との違いも明確です。それぞれの違いを表にまとめました。

特徴顧問相談役参与役員
主な役割専門的助言幅広い助言経営補佐・実務支援経営決定・執行
意思決定権なしなしあり(限定的)あり
実務関与なしなしありあり
法的責任なしなしなしあり
就任者の特徴外部専門家が多い元役員が多い管理職経験者が多い経営者・幹部

以下で3つの役職との違いを詳しく解説します。

相談役との違い|経営への関心度と責任範囲

顧問と相談役は、企業に対して助言を行う点で似ていますが、役割や立場には明確な違いがあります。

特徴顧問相談役
主な役割専門的助言幅広い助言
意思決定権なしなし
実務関与なしなし
法的責任なしなし
就任者の特徴外部専門家が多い元役員が多い

顧問は外部の専門家や元経営者が多く、特定の専門知識を活かして助言を行いますが、意思決定権はありません。

これに対し相談役は、企業の元役員を就任させるのが一般的で、自社の文化や方針を理解したうえで、経営陣に対して広範な視点から助言を行います。

相談役も意思決定権は持ちませんが、経営陣との信頼関係が強く、より深く経営に関与することが期待されます。

参与との違い|専門性の範囲と組織内の位置づけ

顧問と参与は、企業内での立場や実務への関与度において、大きく異なる特徴を持っています。

特徴顧問参与
主な役割専門的助言経営補佐・実務支援
意思決定権なしあり(限定的)
実務関与なしあり
法的責任なしなし
就任者の特徴外部専門家が多い管理職経験者が多い

顧問は、主に経営や業務に関する専門的な助言をする役割を担い、実務には関与しません。

内部顧問と外部顧問があり、内部顧問は元役員など社内の人材が多く、外部顧問は弁護士やコンサルタントなどの専門家が就任します。

参与は、経営幹部としての役割を持ち、経営者や管理職を補佐する立場で、実務にも関与します。

参与には意思決定権があり、経営にかかわる重要な事案についての意見も可能です。

通常、部長クラス以上の管理職経験者が就任し、特定の業務を担当します。

役員との違い|法的責任と意思決定権限

顧問と役員は、企業経営への関与度と法的責任の面で明確な違いがあり、その役割は対照的です。

特徴顧問役員
主な役割専門的助言経営決定・執行
意思決定権なしあり
実務関与なしあり
法的責任なしあり
就任者の特徴外部専門家が多い経営者・幹部

顧問は企業に対してアドバイスや指導する立場であり、実際の意思決定には関与しません。

役員は、会社法に基づいて設置される役職であり、経営方針や戦略の決定に関与する権限を有しています。

企業が顧問を導入するメリット

顧問の導入は、企業にとって以下3つのメリットをもたらします。

  • 専門的なアドバイスを受けられる
  • 社内にはない知見や人脈を活用できる
  • 経営者が本務のビジネスに専念できる

上記のメリットは、企業の成長と安定した経営に貢献します。それぞれ詳しく見ていきましょう。

専門的なアドバイスを受けられる

顧問は特定の分野に対して豊富な知識と経験を持つ専門家です。企業が直面するさまざまな課題に対し、具体的で実践的なアドバイスを提供します。

「顧問弁護士」の導入を例に挙げてみましょう。顧問弁護士は新たなビジネスを展開する際、契約書の内容を精査し、リスクを最小限に抑えるために助言します。

また、取引先との交渉でも法的観点から戦略を立て、交渉が有利に進むようサポートをしてくれます。

これにより、企業は法的リスクを最小限に抑え、問題を未然に防げるでしょう。

社内にはない知見や人脈を活用できる

顧問は、企業外部の専門家として幅広い知見や人脈を持っています。

重要な契約の際には、リスク回避のアドバイスや、 取引先との有利な交渉戦略を提案してくれる可能性があります。

弁護士や税理士などの士業を顧問にすることで、企業はさまざまな情報の提供を受けられ、問題解決のサポートに活用できます。

相談内容がその人の専門範囲でなくても、人脈から対応できる他士業を紹介してくれる可能性もあるでしょう。

経営者が本務のビジネスに専念できる

企業経営者は、日々の業務に加えて、さまざまな問題に対処しなければなりません。

「顧問」の導入によって、法的な問題やリスク管理を任せられるため、経営者は本来の業務であるビジネスに集中できます。

例えば顧問弁護士を導入する場合、以下の業務を任せられます。

  • 契約書の作成・チェック
  • 取引先との交渉(売掛金の不払いトラブル など)

契約書は、従業員の働く時間を決める「労務管理関係書類の作成」や、通信販売サイトに特定商取引法に基づいて正確に表記するために必要な書類の作成やチェックを一任できます。

月額の顧問料はかかりますが、それ以上の価値があり、大きなトラブルや損失を回避できるでしょう。

企業が顧問を導入するデメリット

顧問を導入するのには、メリットだけでなく以下3つのデメリットも存在します。

  • 長期契約が多く、中途解約が難しい
  • 適した人材を見つけるのが難しい
  • 顧問の適正数を判断するのが難しい

顧問の導入には慎重な検討が必要で、デメリットを理解したうえで適切な戦略を立てることが重要です。

以下で詳しく解説します。

契約期間が長期になりやすい

顧問契約は、一般的に1年以上の長期的な契約を交わすことが多いです。

「顧問」が企業の状況を深く理解し、適切なアドバイスを提供するために、ある程度時間が必要だからです。

しかし、長期契約であるがゆえに、以下の状況に陥っても、契約期間中は解約が難しく、費用負担が生じるおそれがあります。

  • 顧問との関係悪化
  • 企業ニーズの変化が生じた

このような問題を避けるため、契約時には以下の点に注意しましょう。

  • 解約条件の明確化
  • 契約期間の柔軟な設定
  • 定期的な契約内容の見直し機会の設定

上記の対策により、長期契約のリスクが軽減でき、より効果的な顧問の活用が可能になります。

適した人材を見つけるのが難しい

顧問として、自社のニーズに合った、信頼できる人を見つけるのは簡単ではありません

一般的に、人材紹介サービスを利用して探しますが、理想的な人材を見つけるまで時間を要することがあります。

顧問を探す際には、自社の課題やニーズに合致した専門分野を持つ人を選ぶことが重要です。相性も重要な要素だと念頭に入れておきましょう。

顧問の適正数を判断するのが難しい

顧問の役割は多岐にわたり、企業が直面する課題に応じて必要なスキルや知識を持つ人材を選ぶ必要があります。

しかし、複数の専門分野にわたる課題を抱える企業では、どの分野にどれだけのリソースを割くべきかを見極めるのは困難です。

適正な基準がないため、過剰なリソースを投入するおそれもあります。

企業の状況に合わせて、適切な人数を判断することが重要です。 

顧問の適正数を判断するのは難しく、例えば、「社労士」が必要な企業の場合、一般的な目安として以下のような基準が参考になります。

  • 従業員50名未満の企業 → 1名の社労士で対応可能 
  • 従業員50-200名規模の企業 → 1-2名の社労士を検討 
  • 従業員200名以上の企業 → 2名以上の社労士を検討

ただし、これらの数値はあくまで目安であり、以下の要因により必要な人数は変動します。

このように、企業規模や業務の複雑さに応じて、顧問の適正数は変化します。

適切な人数の顧問を効果的に活用すると、企業の課題解決力を高められます。次章では、顧問契約する際の注意点を詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

顧問契約する際の2つの注意点

顧問契約をする際は、気をつけるポイント2つがあります。

  • 対応範囲の明確化
  • 責任の明確化

    あらかじめ顧問契約の注意点を把握しておいてください。

    対応範囲の明確化

    顧問契約では、顧問に依頼したい仕事の範囲を定めておくとトラブルを防ぎやすいです。

    顧問契約を結ぶ際は、法律や税務の分野など何か特定の分野について協力を求めることになります。企業側からすれば、「弁護士だから法律のことは何でも対応してもらえるだろう」と考えていても、法律に関する業務の種類はさまざまです。

    顧問弁護士からすれば、契約書のチェックといった労力の少ない業務だけを想定していたのに、労力のかかる訴訟対応まで対応してほしいと言われても急な対応は簡単ではありません。あらかじめ依頼の範囲と、それに見合った報酬を定めておきましょう。

    責任の明確化

    また、顧問の責任範囲も規定しておきましょう。企業側は、自社にない知識や経験を持ったスペシャリストに報酬を支払ってまでアドバイスを求めるため、成果に対しての保険として、顧問にも一定の責任を負って欲しいと考えるのは当然です。

    一方で、顧問は相談を受けたり助言を与えたりするだけでも十分価値のある仕事です。なおかつ助言の結果として企業の業績が悪化しても最終的に判断した企業側の責任だとする考えもあります。

    このように意見が分かれやすいポイントであるため、責任の所在はあらかじめはっきりしておくのが得策です。

    顧問報酬の相場とは

    顧問報酬の金額は、その役割、顧問の実績と能力、対応範囲によってさまざまで、どのような契約形態を取るかによっても変わります。

    ここでは、一例として顧問弁護士を依頼する場合の報酬を紹介します。

    中小企業が活用しやすいパターンは、月3万円から5万円程度の報酬での契約です。

    この報酬相場で顧問弁護士に依頼できる内容は、顧客や労使間のトラブル対応、コンプライアンスに関することなど法的な質問・相談や、契約書や就業規則のリーガルチェックなどの軽度の業務です。毎月顧問料を支払うことで事案ごとに契約や費用が発生しない・随時、気軽に相談ができるという点で顧問弁護士を活用しやすいでしょう。月3万円から5万円の報酬設定では週1回程度の対応が相場とされています。

    その他、契約書の作成や、債権回収・クレーム対応など労力のかかる内容も含めて依頼する場合は月10万円から15万円程度が相場といわれています。

    企業における顧問の活用事例

    顧問は企業の成長や課題解決に重要な役割を果たします。どのように企業が活用しているのか本章で紹介します。

    • AIサービスの開発・販売を行う企業が経営顧問を活用し大手15社と新規契約に成功
    • 不動産企業が顧問弁護士を「取引の安全性向上」に活用し包括的な法務サポートを実現
    • IT企業が顧問弁護士を「社内の法務部」として活用し迅速な法務サポートを実現

    これらの事例から、顧問の適切な活用が企業の成長と課題解決に貢献することがわかるはずです。

    AIサービスの開発・販売を行う企業が大手15社と新規契約に成功

    下記は、経営顧問の活用事例です。

    東京都に本社を置く従業員50名未満のB社が、AIサービスの開発・販売事業で大きな成果を上げました。

    ソニー元副社長を含む累計12名の経営顧問の支援のもと、大手企業への新規販路開拓を進めた結果、15社との新規取引に成功。

    取引先には、ソニーや安川電機、本田技術研究所などの大手上場企業が含まれています。

    この新規契約により、B社は合計約1億円の受注を獲得しました。

    B社の年間売上高は10億円未満ですが、今回の成功により、さらなる成長が期待されます。

    不動産企業が顧問弁護士を「取引の安全性向上」に活用し包括的な法務サポートを実現

    不動産相続コンサルティングや土地活用コンサルティングを手がける株式会社プランニングケイは、相続問題に精通した弁護士を顧問として活用しています。主な活用内容は、以下のとおりです。

    • 不動産取引における契約内容のチェック
    • 取引に関する法的アドバイス提供
    • トラブル予防のための法務サポート
    • 相続関連の法務相談対応

    顧問弁護士との密な関係性構築により、顧問弁護士が企業の背景や課題を深く理解してくれることで、プランニングケイ社は次のメリットを享受しています。

    • 不動産取引における安全性の向上
    • 税務・相続など専門家ネットワークを活用した包括的なサポート
    • 地域ごとの商習慣や法規制に対応した的確なアドバイス

    事例のように、顧問弁護士を利用すれば、不動産取引の法的リスクを軽減しつつ、効果的に活用できるでしょう。

    IT企業が顧問弁護士を「社内の法務部」として活用し迅速な法務サポートを実現

    クラウド予約管理サービスを開発・提供する株式会社リザーブリンクは、IT弁護士を顧問として活用しています。 主な活用内容は、以下のとおりです。

    • 契約書の作成
    • 債権回収サポート
    • 法的アドバイス提供
    • 利用規約の変更など特定の法的問題への対応

    顧問弁護士との密な関係性構築により、顧問弁護士がまるで社員のように企業の背景や課題を理解してくれることで、リザーブリンク社は次のメリットを享受しています。

    • 事案ごとに説明が不要で、迅速にアドバイスを得られることによる業務効率化
    • 企業の状況に即した的確なアドバイス
    • 専門的な法務サポート

    本事例は、法務部社員を採用せずに自社の事業を得意とする弁護士を顧問に選んで効果的に活用する方法を示しています。

    顧問に対するガバナンス上の懸念と対策方法

    顧問とは本来、何らかのスペシャリストという立場から、企業に対して知見や有益なアドバイスを与えて企業活動に貢献する役職です。しかし、顧問は会社法に規定がなく、その役割は企業によって大きく異なります。

    なかには、顧問という立場は自由度を高く設定できる反面、その役割が外からは見えにくいという声が出るケースもないとは言い切れません。

    例えば、経営顧問は実質的に退任したトップの名誉職として用意されているポストであって、会社の従業員や株主などから報酬に対する顧問の貢献度が不透明だという指摘が出ることもあります。

    このような中、参考になるのは経済産業省が示した顧問や相談役についてのガイドラインです。

    これには顧問や相談役の在り方として、以下のことが定められています。

    • 会社が顧問に期待する役割の明確化
    • それに見合った待遇の設定
    • 判断するプロセスの透明化

    詳細を知りたい方は、以下をご参考ください。

    >>コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針|経済産業省

    顧問の契約は雇用?委託?

    顧問と契約を結ぶ場合は、使用者と従業員という立場の雇用契約ではなく、委託に近い契約が圧倒的に多いのが実情です。

    委託とは、外部の個人や企業に対して、特定の業務を依頼する対価として報酬を支払うものです。顧問契約について、個人に特定のサポートを求める代わりに報酬を支払うという契約となるので、業務委託契約の一種と考えられます。

    顧問の役割を明確化して専門性を発揮してもらおう

    顧問は、法律や税務、技術、経営などの分野で専門的なアドバイスをする役割を担います。

    従業員や経営陣では対応が難しい問題にも、随時適切なサポートを提供したり、企業の成長に貢献したりします。

    顧問制度のメリットを振り返ってみましょう。

    • 専門知識や経験を活かしたアドバイスが得られる
    • 企業の課題解決を支援する
    • 経営陣が本務に集中できる

    ただし上記のメリットだけでなく、契約期間の長期化や、適切な人材を見つけるのが困難などデメリットもあるため、導入には慎重な検討が必要です。

    顧問制度の強みを引き出すには、役割の明確化や選任プロセスの透明化が重要です。

    契約時の注意点を押さえ、報酬相場を理解すれば、よりよい関係性を築けます。

    本記事の内容を参考に、自社のニーズに合った顧問を見つけ、効果的に活用しましょう。

    顧問の導入や活用方法について不安のある方は、「あしたの人事」にご相談ください。

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