人材データベースとは?必須項目やメリット、導入・活用のポイントを解説

人材の成長にも繋がると言われる「人材データベース」。現代ならではの人材管理方法ということで、日本においてもマネジメントのために導入する企業が増加しています。

この記事では、人材データベースに関心がある人事担当の方に向けて、用語や必須項目の解説などの情報提供を行っています。

この記事を読むことで、人材データベースの効果やメリットについても理解が深まることでしょう。導入・活用のポイントもしっかりと押さえて、今後の人材育成にぜひともお役立てください。

人材データベースとは?

「人材データベース」とは、業務などに有効活用するために「人材データ」を可視化したシステムであり、「人事データ」とも呼ばれています。

経営層や人事担当が把握しておくべき人材データの項目は多数あり、企業の規模に応じてデータ数も膨大となります。従来の企業においても人材データは大切に管理されてきましたが、情報の閲覧や共有、分析は容易ではありませんでした。

「人材」は企業が有する「財産」と言っても過言ではありません。IT化が進んだ今や、各システムとの連携に人材データを紐づけることで業務の効率化が叶います。人材データベースを上手く運用して人事施策を充実させたり、ビジネスチャンスを拡大させたりといった企業成長が実現したケースも多くあります。

人材データベースの必須項目

基本属性

人材データベースにおいて最も重要な項目は、人材の「基本属性」です。基本属性とは、年齢・性別・所属・役職・等級といった、従業員の基本的な情報を指します。基本属性をしっかりと管理できていない場合、人材データの抽出や検索が難航する恐れがあります。

実績や職歴

人材の実績や職歴も可視化するべきポイントです。必須項目は、職歴/キャリア・学歴・所属履歴・評価履歴・研修受講履歴・成果・受賞歴・上司/部下履歴などが挙げられます。人材の軌跡は、未来の成果にも関わる貴重なデータです。

勤怠

従業員の働き方をチェックする場合、従業員の勤怠情報は見逃せません。従業員の残業時間や入室/退出時間、遅刻・早退・欠勤など、細かい勤怠状況をデータベース化しておきましょう。生産性やモチベーションの変動に気付くきっかけにもなります。

能力・資格

人材の能力や資格もデータベース化しておくべき項目です。可視化された個人の能力情報は、人材育成やポジション決めの際に役立ちます。業務に活かせるスキルレベルや保有資格、語学力などを反映させましょう。

マインド

人材データベースにおける「マインド」とは、従業員の性格やモチベーションを指します。企業の生産性に関わる要因であるため、なるべく可視化しておきましょう。マインドの可視化にあたっては、適性検査結果・キャリア志向・従業員満足度の結果・エンゲージメントサーベイの結果・面談履歴・上司による情報提供などが参考になります。

職務内容

経営層や人事担当が、従業員個人の細かい職務内容を把握しておくことは困難です。基本属性とは別に、担当している業務・業務内容・職務に課せられた使命・目標といった、職務内容もデータ化しておきましょう。

行動データ

従業員それぞれの行動データを集約・分析する企業も少なくありません。例えば、ウェアラブル端末などで従業員の位置情報・心拍数・発言時間などを記録し、実際の成果や能力との関連性を分析します。高度な分析を行う場合、データ分析の専門家への依頼が必要となります。

人材データベースの効果、メリット

人材データベースを導入・運用することで企業が得られる効果・メリットについて解説していきます。適切な人事評価や人材配置、働き方改革の実現にも効果があるため、しっかりと把握しておきましょう。

人材データの可視化

人材データベース導入における最大のメリットは、やはり人材データを可視化して有効活用できることです。人材データを可視化できれば、人事や組織の現状も把握できるため、人事担当が取り組むべき課題が自ずと見えてきます。経営者や管理者に現状を説明する際も、データを示すことで理解を得られやすいでしょう。

タレントマネジメント

「タレントマネジメント」は、人事施策において近年注目されている取り組みです。企業にとって有益な人材を獲得し、企業が期待する成果を目指して活躍してもらうことが目的です。

タレントマネジメントの実現には、人材データの可視化が必須。人材は採用がゴールではないため、入社後の人材育成・人材の適材適所・人材の離職防止といった点でも活用できます。

適切な人事評価

従業員のモチベーションを高めるためにも、企業側は常に適切な人事評価を心がけるべきです。「自分の仕事が適切に評価されていない」という不満は、仕事に対するモチベーションを下げる要因の一つです。

最終的には離職にも繋がりかねません。人材データを参照することで、個人的な感情や感覚によるものではない正当な評価を行えるでしょう。

また、従業員が不満を訴えた場合、データを提示することで納得感を与えられます。人事評価そのものが時短・効率化されることも企業にとってはメリットです。

適切な人材配置

「働き方改革」の実現においても人材データベースの活用は効果的です。「労働時間の管理」「生産性を向上させる」「テレワークの実現」「時短勤務・フレックスタイム制の導入」といった働き方改革は、多くの企業に求められている課題です。人材データベース上で従業員の勤怠情報を可視化することで、現在の問題点や改善策と向き合えます。

人材データベースの導入・活用ポイント

企業が人材データベースを導入するにあたり、知っておきたい活用ポイントがあります。人事担当がやるべきことを具体的に解説しているので、参考にしてくださいね。

目的を明確にする

経営層から「人材データベースを作れ」という指示を受けて、目的が明らかでない状態で導入を検討・実行してしまうケースが多々あります。

途中で迷走しないためにも、導入目的を明確にしましょう。目的の整理には、「トップダウン」「ボトムアップ」という2つのアプローチが参考になります。

トップダウンアプローチは、中期経営計画や事業戦略をベースに人事・人材戦略を練り、必要な施策として人材データベースを構築するタイプです。

ボトムアップアプローチは、業務上の課題を解決・改善するために人材データベースを活用するタイプです。トップダウンアプローチが主流ですが、短期集中的に効果を狙う場合はボトムアップアプローチも有効です。

必要なデータを明確にする

人材に関する情報を片っ端から詰めただけでは、有効的なデータベースは完成しません。人材データベースの構築には、データの生成や抽出、入力・更新プロセスの設計や運用、セキュリティ管理など、あらゆるコストが発生します。

データの鮮度や品質も維持する必要があります。データベース化の目的に基づいて、各データ項目の定義も明確にしておきましょう。さらに、項目ごとに管理方法や活用方法、権限を設定しておきます。

全社員への浸透

人材データベースを活用するのは、人事担当者だけではありません。データの鮮度を保つためにも、誰もが扱いやすいツールを選び、データベースの存在を社内に浸透させることが大切です。全社員が情報を更新できるようにすることで、人事担当の負荷も軽減できます。

社員調書や業務経歴情報など、従業員が更新しても問題ない項目を明確にしましょう。企業の規模によっては、海外での活用やシステムの拡張も必要となります。将来的な変化に対応できるようなデータ管理方法を選ぶべきだと言えます。

スモールスタート

人材データベースの導入にあたり、スモールスタートを目指すこともポイントです。

まずは各チームや部門、プロジェクト単位で人材データベースを構築していきましょう。運用方法が定まったら全社へ拡大するのがベストです。全社で同時にスタートする場合、初めから完璧なデータベースを求めてはいけません

データ項目や入力内容を必要最小限にすることで、「人材データの更新に時間をとられて、データの活用がままならない」といった失敗を避けられるでしょう。

クラウドサービスの活用

人材データベースの運用方法は主に2つあります。1つは「自社でデータベースを構築する」、2つ目は「人事管理のクラウドサービスを導入する」というもの。おすすめは、導入費が安価で簡単に導入できるクラウドサービスです。

自社設計のようにリソースを割く必要がなく、導入費用の見積りも事前にしやすい点が魅力です。専門家が構築したシステムなので高性能なだけでなく、セキュリティ面でも安心感があります。導入時から利用できる汎用的な機能以外にも、オプションを追加することで企業にとってベストな運用が実現するでしょう。

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