人材は企業にとって「宝」とも言える重要な経営資源です。
そのため、人事部門は業務を効率化できるツールを積極的に導入するべきでしょう。身近なソフトであるエクセルも、人事管理に役立つツールの一つです。
本記事では、人事担当の方に向けて、エクセルで人事管理を行うメリットやデメリットを詳しく解説しています。
問題が生じた場合の解決方法として、人事評価システムのご提案もしているので、ぜひとも今後の人事評価にお役立てください。
人事管理・評価をエクセルで実施
多くの企業において、人事管理業務にMicrosoft社のエクセルが使用されています。エクセルは表計算ソフトですが、人事管理向けの無料テンプレートなどもあるため、汎用性が高いことが魅力です。
例えば、人事管理で最も重要な人事評価については、従業員名簿をエクセルで作成し、一括で管理することができます。関数を活用することで、勤続年数などの数値データも反映可能。応募者管理データを作成すれば、採用プロセスもスムーズに進められるでしょう。
人事管理・評価をエクセルで行うメリット・デメリット
人事管理・評価をエクセルで行うにあたり、いくつかのメリット・デメリットが存在します。企業にとって有益な人事管理ができるように、エクセルの特徴を把握しておきましょう。メリット・デメリットについて、次章から具体的に解説していきます。
メリット
安価に抑えられる
エクセルで人事管理を行う最大のメリットは、コストを安価に抑えられる点です。オフィス系ソフトはあらゆる業務に役立つため、多くの企業がすべてのPCにインストールしています。エクセルを未導入の場合も、汎用性を考えれば非常に安価な投資だと言えます。システム費も不要のため、ランニングコストもかかりません。
作り込みが容易
日頃からエクセルを使いこなしている方ならば、関数や計算式などを活用して人事管理データを容易に作り込めます。時間外労働を含む労働時間のチェックはもちろん、労働時間に基づいた給与や社会保険料の算出もエクセル内で完結します。
データ出力・移行が容易
エクセルで管理しているデータは、紙印刷での共有や他のシステムへの移行が容易に行えます。エクセルファイルは、「CSV」というテキストファイルデータで保存可能。多くのシステムがCSVデータの取り込み機能を備えているため、エクセルからの移行時も安心です。
デメリット
セキュリティが不安
エクセルは表計算を目的としたソフトであるため、セキュリティにおいて不安があるのがデメリットの一つです。エクセルでは、シートごとに閲覧・編集権限を設定できますが、シート内の細かいデータまで制御することはできません。ファイルそのものへアクセス制限を設けることも難しいのが現状です。
エクセルファイルをやりとりするにあたり、誤送信による人事データの漏洩・紛失といったリスクも生まれます。
データの一元管理が困難
エクセルデータの管理はシンプルな上書き保存であるため、「誰が・いつ・何を更新したか」といった管理の流れを把握することが困難です。データの一元管理が難しいのもネックとなるでしょう。従業員の人数が多ければ、それに比例して必要なエクセルデータも増えます。部署や拠点ごとにフォルダを分ける必要もあります。効率化しているように見えて、実際は人事担当の負担が多い管理方法だと言えます。
権限の設定が難しい
不当な評価を防ぐためにも、人事評価はオープンであることが求められますが、業務範囲に応じてある程度の権限を設定することが望ましいでしょう。しかし、エクセルではデータの閲覧や書き込みを細かく制限することが難しく、誰でも見られる状況が発生しやすくなります。人事管理ツールにおいて、ユーザーアカウントごとにアクセス権限や編集権限を設けられないのは大きなデメリットでしょう。
チェック機能が弱い
エクセルで人事管理を行う場合、各部門の評価を集計したり、総合的な集計用ファイルを用意したりする必要があります。
手作業でデータを入力するにあたり、人的ミスや計算ミスを完全に防ぐことは難しいと言えるでしょう。
エクセルにも計算式のエラー表示はありますが、相対評価の矛盾点などをチェックする機能はありません。人事管理システムであれば指摘してくれるミスを、エクセルでは防げないのです。
業務効率が悪い
エクセルファイルは共有状態にしない限り、複数のユーザーが同時に書き込むことはできません。操作性が悪いことで、業務の効率も悪化してしまう恐れがあります。
同時更新によってデータが崩れたり、最新ファイルか分からなくなったりする失敗も多々見られます。エクセルのバージョンが異なると互換性が保たれないこともあるため、データの取り扱いには細心の注意を払わなければなりません。
また、エクセルファイルをメールでやりとりするのも非効率です。人事データに関する進捗や情報は、リアルタイムで共有できるのが理想だと言えます。
人事システムへの移行で問題点の解決を!
エクセルによる人事管理の問題点は、人事システムへの移行で解決することができます。そこで、人事管理システムのメリットを紹介していきます。人事担当や経営層の方は、ぜひチェックしてみてください。
人事評価データの見える化
人事システムを用いた評価シートの共有により、「人事評価データの見える化」が実現します。各従業員の能力や個性をデータ化し、一元管理する「見える化」は、人材の適正評価に繋がる取り組みです。
自分の仕事が適正に評価される職場では、個人のパフォーマンスが向上しやすく、全体的な業績アップも期待できます。
人事評価や処遇に対して、説得力を持たせることも可能です。従業員が納得する人事評価や采配を行い、中長期的かつ戦略的な人材教育を実現させましょう。
業務の効率化
クラウド上ですべてのワークフローを管理する人事システムは、どこでも利用できることが魅力です。なんといっても、ペーパーレス化による工数の削減によって、業務の効率化を図れます。
新しいツールを使いこなせるか不安に思う方もいますが、専門性の高い人事システムはエクセルよりも直感的な操作が可能です。
エクセルでは難しかった就業履歴・組織図などの作成も簡単に行えます。会社全体を俯瞰して、より良い組織作りをシミュレーションしましょう。
データの一元管理
クラウド上で人事データを管理することで、遠距離からでも一元管理が可能となります。一元管理の最大のメリットは、データのセキュリティを保てることです。
複数の場所でデータを管理するよりも、情報漏洩・紛失などのリスクを削減できます。また、企業の規模次第で人事データは膨大な量となるため、クラウドによる一元管理は最大限の「見える化・効率化」だと言えます。
セキュリティの強化
人事データには個人情報や社内の機密情報が含まれるため、強固なセキュリティ管理が求められます。
その点、人事システムはエクセルでは不十分であった個人情報保護・情報漏えい対策も万全です。
クラウド管理型システムの場合、サービス会社の高度なセキュリティシステムを利用することができます。
主に、「SSLによる通信の安全性」「IPアドレスによるアクセス権限」「強固なパスワードポリシー設定」「URLの暗号化」などが強みであり、悪意のあるデータの書き換えなど不正行為も見つけやすくなります。
他システムとの連携が容易に
他のシステムとの連携が可能な人事システムは、効率的な人事業務を実現してくれます。業務系ソフトやチャットツールなど、既存のシステムを活かせれば、高い費用対効果を感じられるでしょう。
「あしたのクラウド」の場合、API連携とSAML2.0のシングルサインオンによって、約5,000以上のシステムやクラウドサービスに対応可能です。システムごとにIDやパスワードを分ける必要がないため、セキュリティ面でも安全が保てます。
人事評価制度の最適化
実績を元に設計された人事システムの評価制度や仕組みを利用することで、現状の評価制度をより適切に最適化できるメリットがあります。
1990年代のバブル崩壊後、日本の終身雇用型の人事評価制度も見直され、成果主義が一般的となりました。しかし、個人の成果ばかりを重視するあまり、「チームワークが取れない」「評価基準と社内の実情に矛盾がある」といった弊害も生まれています。
また、ITやテクノロジーの発達により、ビジネスシーンがめまぐるしく変化する現代において、時代に合わせた人事評価制度が求められています。人事システムを活用して評価制度を常に最適化することが、企業にとって大きな課題と言えるでしょう。
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