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調査リリース

2021/02/17

中小企業経営者の52.7%がジョブ型雇用に興味あり 成果を可視化し正当な評価ができると期待 6割以上が「給与高すぎ」・「給与低すぎ」社員の存在を認識~中小企業のジョブ型雇用に関する調査~

AIを活用した人事評価クラウドで企業の働き方改革を支援する株式会社あしたのチーム(本社:東京都中央区、代表取締役社長CEO:赤羽博行、以下「あしたのチーム」)は、全国の従業員数5名以上300名未満で人事評価制度がありジョブ型雇用を導入していない企業の経営者とマネジメントや人事評価をする対象となる部下が5人以上いる管理職の方を対象に、中小企業のジョブ型雇用に関する調査を実施いたしました。
その結果、中小企業経営者の半数以上がジョブ型雇用に興味・関心を持っており、あらかじめ取り決めた業務内容とその成果に合った報酬を支払うジョブ型雇用の仕組みを利用して、成果を可視化した正当な評価や業績への貢献度に応じた適正な報酬の支払いを実現したいと考えていることがわかりました。

●中小企業のジョブ型雇用に関する調査トピックス
ジョブ型雇用への興味・関心について
■ジョブ型雇用を「自社で導入したいと思う」3.3%、「興味・関心はある」52.7%
■ジョブ型雇用に興味を示す経営者の人事課題TOP3「優秀人材の採用が難しい」42.9%、「各人のスキルの把握が困難」33.3%、「重要な仕事をしている社員や高い成果を出す社員に賃金を重点配分できていない」31.0%
《経営者がジョブ型雇用で実現したいことは》
■ジョブ型雇用に期待することTOP3「成果の可視化による正当な評価」60.2%、「業績への貢献度に応じ適正な報酬を支払うこと」47.0%、「社員の成果に対する意識の変化」38.6%
■6割以上の経営者が成果と報酬が合っていない、「給与高すぎ」・「給与低すぎ」社員の存在を認識していることが明らかに。「報酬(給与)に見合う成果を出していないと思う社員がいる」62.7%、「報酬(給与)以上の成果を出していると思う社員がいる」76.7%。アンバランスを解消し成果に対して適正な報酬を払いたいが、人事評価制度や給与決定の仕組みによって実現できずにいる?
■できるなら「出来高払い」にしたいと考える経営者が8割近い結果に。
《ジョブ型雇用導入のネックについて》
■現在ジョブ型雇用を導入していない理由は「業務を細かく分けられないから」40.0%が最多。
■ジョブ型雇用について知りたいこと1位「成果・評価の決め方」64.9%、2位「給与の決め方」63.1%。従来の評価・給与制度の刷新が必要との危機感の表れか。
●調査概要
1.調査の方法:インターネット調査
2.調査対象者:全国の従業員数5名以上300名未満で人事評価制度がありジョブ型雇用を導入していない企業の経営者(20歳以上の男女)、勤続1年以上でマネジメントや人事評価をする対象となる部下が5人以上いる管理職(20歳~59歳の男女)
3.有効回答数:300名(経営者:150人、管理職:150人)
4.調査実施日:2021年1月27日(水)~1月29日(金)
1. ジョブ型雇用への興味・関心について
①ジョブ型雇用への興味・関心
あなたはジョブ型雇用についてどう思いますか。(複数回答)【n=150】※経営者

※ここで言う「ジョブ型雇用」とは、「まず人を採用して、仕事を割り振る」という従来の「メンバーシップ型雇用」とは異なり、「仕事に対して人が割り当てられる」という雇用の形を指します。ジョブ型雇用ではあらかじめ「ジョブディスクリプション」と呼ばれる職務記述書で業務内容、勤務地、労働時間や報酬を細かく定めた上で、雇用契約を締結します。年齢や勤続年数にかかわらず、担当する職務の内容や専門性の高さによって報酬を決めます。

自社でジョブ型雇用を導入していない経営者に対し、ジョブ型雇用についてどう思うか聞くと、「自社で導入したいと思う」3.3%、「興味・関心はある」52.7%となりました。大企業に比べ中小企業でのジョブ型雇用の導入はすすんでいない状況ではありますが、中小企業の経営者の半数以上がジョブ型雇用に興味・関心を示す結果となりました。
② ジョブ型雇用関心層が抱える人事課題
あなたの会社で抱えている人事課題をお答えください。(複数回答)【n=84】※経営者
※ジョブ型雇用について「自社で導入したいと思う」「興味・関心はある」と回答した方


ジョブ型雇用を「自社で導入したいと思う」または「興味・関心はある」と回答した方に、自社の人事課題を聞いたところ、最も多い回答は「優秀人材の採用が難しい」42.9%となりました。人材採用が難しい状況の中、ジョブ型雇用を取り入れ自社の雇用条件を多様化することで、優秀な人材を採用できる可能性を広げたいと考えているのかもしれません。次いで「各人のスキルの把握が困難」33.3%、「重要な仕事をしている社員や高い成果を出す社員に賃金を重点配分できていない」31.0%と続いています。
2.経営者がジョブ型雇用で実現したいことは
① ジョブ型雇用に期待すること
あなたがジョブ型雇用に期待することをお答えください。(複数回答)【n=150】※経営者


ジョブ型雇用に期待することTOP3は1位「成果の可視化による正当な評価」60.2%、2位「業績への貢献度に応じ適正な報酬を支払うこと」47.0%、「社員の成果に対する意識の変化」38.6%となりました。ジョブ型雇用では「ジョブディスクリプション」により業務内容と求める成果、成果に応じた報酬を細かく定めます。この仕組みにより評価や報酬決定方法がシンプルかつ合理的になることに経営者は魅力を感じるのではないでしょうか。
② 社員の成果と報酬についての現状(経営者回答)
直近1年以内に、払っている報酬(給与)に見合う成果を出していないと思う社員はいますか。(いましたか。)
また、直近1年以内に、払っている報酬(給与)以上の成果を出していると思う社員はいますか。(いましたか。)
(それぞれ単数回答)【n=150】※経営者


経営者が現在、社員の成果と報酬についてどのように考えているのか聞いてみました。直近1年で報酬(給与)に見合う成果を出していないと思う社員がいるか聞くと、「いる」62.7%となりました。また報酬(給与)以上の成果を出していると思う社員がいるか聞くと、「いる」76.7%となり、6割以上の経営者が自社の社員の成果と報酬が合っていない状況を認識していることが明らかになりました。さらに、報酬に成果が見合わない「給与が高すぎる社員」がいるとの回答割合より、報酬以上の成果を出している「給与が低すぎる社員」がいるとの回答割合が多いこともわかりました。成果を出している社員に適正な報酬を払いたいが、人事評価制度や給与決定の仕組みによって実現できず、成果と報酬がアンバランスな状態に悩んでいる経営者も多いのかもしれません。
③ 社員の成果と報酬についての現状(管理職回答)
直近1年以内に、あなたがマネジメントする部下の中で、報酬(給与)に見合う成果を出していないと思う社員はいますか。(いましたか。)また、あなたがマネジメントする部下の中で直近1年以内に、報酬(給与)以上の成果を出していると思う社員はいますか。(いましたか。)(それぞれ単数回答)【n=150】※管理職


評価やマネジメントをする部下が5人以上いる管理職の方にも、部下の成果と報酬の状況を聞きました。その結果、直近1年で報酬(給与)に見合う成果を出していないと思う部下が「いる」68.0%、報酬(給与)以上の成果を出していると思う部下が「いる」71.3%となり、経営者よりもさらに近い距離にいる管理職の目から見ても、社員の成果と報酬が合っていない状況があることが判明しました。
④ コロナ禍で、成果を出さない社員を解雇したいと思うか(思ったか)
あなたは、コロナ禍において、成果を出さない社員を解雇したいと思いますか。(思いましたか。)(単数回答)
【n=150】※経営者


コロナ禍での約1年間、経営者は次々と厳しい経営課題に直面し悩みながら意思決定をしてきたことでしょう。その中でも人材に関しては特に悩ましく、深刻な問題かもしれません。コロナ禍において、成果を出さない社員を解雇したいと思うか、または思ったことがあるか聞いたところ、「とても思う(思った)」9.3%、「まあ思う(思った)」33.3%と、あわせて42.6%が成果を出さない社員の解雇が頭をよぎったと回答する結果となりました。
⑤ できるなら出来高払いの報酬制度にしたいと思うか
あなたは、成果を明確に判断できる職種については、期間内の成果(出来高)に応じて給与額を増減させる賃金制度にしたいと思いますか。(単数回答)【n=150】※経営者


多くの企業において社員の給与額は人事評価のほか様々な要因を加味して決定するものでしょう。経営者に対し、成果(出来高)に応じて給与額を増減させる賃金制度にしたいと思うか聞くと「とても思う」24.0%、「まあ思う」54.0%と、8割近くがいわゆる「出来高払い」にしたいと考えていることがわかりました。できることなら、可視化された成果(出来高)に応じて相応の報酬を支払う、明快な給与の仕組みを望んでいることが明らかになりました。
⑥ 自社で実現したい人事評価における給与の決め方
あなたが自社で実現したいと思う、人事評価における給与の決め方についてお答えください。(単数回答)
【n=300】※経営者 n=150、管理職 n=150


経営者と管理職に対し、現在の人事評価や給与決定の仕組みに関わらず自社で実現したいと思う、人事評価における給与の決め方を聞きました。その結果「業務の成果(数字的結果や行動量)を重視」が最多で、経営者は78.0%、管理職は71.3%の回答割合となりました。「業務の成果(数字的結果や行動量)のみ」をあわせると、経営者・管理職ともに、業務の成果をメインとした給与の決め方を実現したいと思う方が8割を超えました。中小企業においてこれからは「勤続年数や役職」にとらわれず、ジョブ型雇用のベースとなっている「業務の成果」に応じた給与決定方法が主流となるのかもしれません。
3. ジョブ型雇用導入のネックについて
① 現在ジョブ型雇用を導入していない理由
あなたの会社でジョブ型雇用を導入していない理由をお答えください。(複数回答)【n=150】※経営者

中小企業において現在ジョブ型雇用を導入していない理由は「業務を細かく分けられないから」40.0%が最多となりました。少ない人数でマルチタスクをこなすことの多い中小企業では、ジョブディスクリプション作成に必要な業務の切り分けや成果の定義づけが難しいようです。
② ジョブ型雇用について知りたいこと
あなたがジョブ型雇用について知りたい情報をお答えください。(複数回答)【n=111】※経営者
※「特にない」と回答した方を除く


経営者がジョブ型雇用について知りたいこと1位は「成果・評価の決め方」64.9%、2位は「給与の決め方」63.1%となりました。ジョブ型雇用を導入するメリットとして、従来の成果・評価の決め方や給与の決め方を刷新できると期待していることがうかがえる結果ではないでしょうか。
 

●報道関係者様へ
■引用・転載時のクレジット表記のお願い
※本リリースの引用・転載は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
<例>「あしたのチームが実施した調査によると…」

●セミナー情報
ジョブ型評価を実現する為に何をすべきか?
~withコロナにおける新しい目標管理の仕組み~

https://www.ashita-team.com/seminar/21030413-4/
3月4日(木) 10:30~12:00
優秀な人ほど複数業務を兼務。専任の人事部が存在しない。年功序列で優遇されてきた古参社員の反対が…。
ジョブ型雇用に関心を持ちながらも、ハードルの高さに立ち止まっている企業様にオススメ!
中小企業でも出来るジョブ型雇用の実現方法を、具体的手順で解説いたします。

■株式会社あしたのチーム会社概要
代表者  :代表取締役社長CEO 赤羽 博行( https://www.ashita-team.com/ )
本社所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX11F
事業内容 :・報酬連動型人財育成プログラム「ゼッタイ!評価®」
      ・人事評価クラウド「あしたのクラウド™HR」
      ・目標設定プログラム「あしたの履歴書®︎」
資本金  :1億円(資本準備金含む)
設立   :2008年9月25日