最も優れた「日本の経営者ランキング2017」のトップ10とは

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(写真=ImageFlow/Shutterstock.com)

経済誌「Forbes」の「日本版フォーブスジャパン」は、「日本を動かす経営者」を数多く生み出すという方針のもと、「社長力」を点数化し、上位100人の経営者をこのほどランキングしました。この「CEOランキング2017」では、これからの日本に必要な経営者像を映し出すとして、「企業の長期的価値への貢献」というリーダー像を重視。今回は、この中からトップ10に輝いた社長をご紹介します。

経営者ランキングの評価方法

フォーブスジャパンでは、「社長力はマーケットとの対話を通して企業価値を継続的に増大させていくことで評価される」と位置付けています。そのためには、「将来にわたって適正にキャッシュフローが評価され、得られた収益を再度投資に回すというサイクルを円滑に行うことが必要である」としています。

特に、投資家をはじめとする利害関係者との対話力が、適正な株価を促進し、市場での公正価格を実現するためには不可欠だということです。

このマーケットとの対話力を、開示されている情報から評価。環境、社会、ガバナンス(ESG)投資が注目されている中で、ESGパフォーマンスの評価項目を充実させたことで、昨年より緻密な社長力の評価となっています。

ランキング1位の経営者は「コマツ」の大橋徹二氏

油圧ショベルなどの建設機械で知られる国内業界トップ、世界2位。アメリカの鉱山機械メーカーを買収するなど、積極的な経営姿勢で時価総額が過去5年で倍増。外部環境の悪化に伴い2017年3月期は苦戦しましたが、それらの変化を乗り越える経営力が強みです。特に製品の安全性や環境対応を大幅に改善し、会社の成長と社会貢献をいずれも実現していることをコマツレポートなどで適切に開示していることが評価されました。

ランキング2位の経営者は「ユニ・チャーム」の高原豪久氏

衛生用品の大手メーカーで、競争優位性が高いグローバル企業。フェミニンケア、ヘルスケア、ベビーケアの関連製品ではアジアでトップのシェアを誇ります。海外での売上比率は6割を超え、先進国や新興国の社会的な課題の解決に役立つ事業を世界80ヵ国以上で展開。盤石な市場シェアを持ち、社会的な貢献度も極めて高いと評価されています。イノベーション事業では環境の変化に伴って自社のビジネスを柔軟に対応させ、今後の事業展開の継続性が期待されています。

ランキング3位の経営者は「東京エレクトロン」の河合利樹氏

3期連続の増収増益で、半導体メーカーによる設備投資が堅調。中期経営計画(2020年3月期まで)のもと、営業利益率は24%〜26%、自己資本利益率は20〜25%という定量目標を掲げています。国際水準の高収益企業を目指すという取り組みも着実。モノのインターネット(IoT)時代の到来に対し、革新的な技術力と多様なテクノロジーを融合する独創的な提案力で、付加価値と利益を生み出す内容に説得力があります。ガバナンス(企業統治)の強化に向けたガイドラインの制定などが継続的な成長を支えています。

ランキング4位から10位の経営者は?

4位 「豊田自動織機」の大西朗氏
5位 「デンソー」の有馬浩二氏
6位 「旭化成」の小堀秀毅氏
7位 「第一生命ホールディングス」の稲垣精二氏
8位 「アイシン精機」の伊原保守氏
9位 「新日鐵住金」の進藤孝生氏
10位 「クボタ」の木股昌俊氏

詳しくは、こちらをご覧ください。
https://forbesjapan.com/articles/detail/18466

4位以下では、産業車両のトップメーカー「豊田自動織機」の大西氏は、今後の成長へイノベーションにも努め、2050年のCO2ゼロ社会を目指すなど、企業の成長との両立というバランスのとれた経営が評価。5位の「デンソー」有馬氏は、2017年3月期は前期比で増収増益を実現。モノづくりの技術革新や質的向上など、自社の方向性を分かりやすく公開しています。6位の「旭化成」小堀氏は住宅、ヘルスケア、マテリアルの3事業で企業経営上の組み合わせを行い、著しい成長を実現しています。

7位の「第一生命ホールディングス」稲垣氏は国際的にも資産運用会社としての存在感を高め、積極的なリスクやネガティブ情報を開示する利害関係者への対話姿勢が評価。8位の「アイシン精機」伊原氏は激しい競争が繰り広げられる自動車業界で得意分野に集中してグループ各社が相乗効果を発揮しています。9位の「新日鐵住金」進藤氏は、厳しい事業環境にも長期的な展望の財務戦略や成長戦略を具体的に公開する真摯な姿勢に期待。10位の「クボタ」木股氏は世界規模の市場での存在感を高め、定性的と定量的にも明示していることが評価されました。

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