HRテックを活用した働き方改革

(写真=ESB Professional/Shutterstock.com)

今、世界中でHRテックが注目されています。AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)の発展によって、様々な産業構造が変わる中、人事の分野でもテクノロジーによる変化が起こっています。

HRテックとは何か

HRテックとは、HR(Human Resources:人事)とテクノロジーを組み合わせた造語で、人工知能(AI)、クラウド、ビッグデータ解析などの最先端のIT技術を活用し、主に採用や労務管理、人事評価など人事関連の業務効率化を行うことです。

このような新しい技術を活用し業務を効率化することで、人手不足による長時間労働等の問題解決や組織と人材のミスマッチの解消などが期待できます。

現在HRテックが注目されている背景としては、今までは「人」に関するデータ(資質、スキル、経験、本人の志向など)の収集・活用が不十分であった一方で、近年では「人」のデータをテキストデータやセンサーデータ等、取得可能なデータの量・種類が増えたことや、AIやクラウドの活用により取得したデータを分析しやすくなったことが挙げられます。

HRテックによるメリットとは

HRテックを活用することで業務の効率化だけでなく、具体的なデータに基づいた人材戦略や組織運営を行うことが期待できます。

これまで、人材・組織面での仕事の判断基準は、個人の経験や勘によるところが多かったですが、HRテックの実践を通して従業員の活躍を支えることで、企業の組織全体の業績向上、生産性向上に貢献する可能性があります。

例えば、各従業員の業績だけでなく、何がモチベーションになっているか、何が不満か等の個人の内面をより定量的に把握することで、人員の最適配置や採用時にどのような人物を採用するべきかの参照情報となります。これにより、社内の労働生産性向上や離職率の低下にもつながると考えられます。

採用後の業務行動データを集計し、会社へのエンゲージメント管理ができます。例えば、上司部下との面談での言及内容や、会社内での行動・評価を総合的に分析することで、社員の退職リスクを定量的に管理し、上司に対しても部下への適した接触方法などを提示することができます。

HRテックの活用事例

既にHRテックを導入している企業はどのように活用しているのでしょうか。

株式会社リクルートホールディングスは、データに基づいて採用を決定する「採用変革」に取り組んでいます。具体的には面接官の主観が入りにくい評価基準の作成や、人工知能を活用したエントリーシートの自動採点等を導入しています。このエントリーシートの自動採点では、過去に行った主体的な行動が重視され、人工知能の読み取りによって判定します。

こうしたデータは配属にも利用され、それぞれの従業員にとって最良と考えられる配置案を作成します。配属の根拠となったマッチング結果と、その人にとっての最適な教育方法を配属先へ提供し、入社後3年程度はサポート期間を設けます。定期的に配属の効果を測定・可視化し、課題が見つかれば配置転換や指導法の変更を検討できるようにしています。

HRテックは海外でも注目されています。給与支払いや労務・採用管理などのクラウドサービスを提供する米Zenefits社 も、HRテックで注目される1社です。

主な機能として給与計算や支払い、住民税支払い、健康保険などの福利厚生、採用・勤怠管理などをクラウド上で扱っています。

Zenefitsは当初サービスを無償で提供していました。
一方で、Zenefits利用企業の従業員が加入する健康保険に関しては、手数料を得るビジネスモデルによって利用企業数を増やしてきました。

2019年3月現在で、利用料は月額40ドルの基本料金に加え、従業員一人当たり最低5ドルから利用できます。

テクノロジーを活用した新しい働き方へ

今後、人事業務はデジタル化していくと考えられます。求人から退職までが最適化・自動化され、人間の手を介する業務が少なくなります。

HRテックサービスの中でも、成功報酬型ではなく利用期間で料金を支払うサブスクリプションモデル で、月額料金を安く提供するものも増えてきました。

そういったサービスを利用することで、従来発生していた人事部での作業工数も減り、従業員もより自分に適した業務を行える可能性が出てきます。

余計な作業を減らし、その上で会社と従業員のマッチング精度を高めていくことが今後はさらに重要になっていくでしょう。

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