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時間外労働を適切に管理して働き方改革を進める

(写真=freeangle/PIXTA)

働き方改革によって従業員の多様な働き方が実現できるように、労働基準法が改正され、時間外労働の上限が法的に定められました。 企業は今まで以上に時間外労働について厳格に管理し、長時間労働の是正に努めなければなりません。

時間外労働を改善する必要性

時間外労働を改善する必要性は大きく分けて2つあります。

1点目は、「従業員の健康」です。長時間労働は心身に悪影響を及ぼし、最悪の場合、過労死を招く可能性もあります。過労死やうつ病などの問題はマスコミでも大きく取り上げられ、社会問題にもなっています。企業や政府は、長時間労働への対策についてさまざまな施策を講じているものの、フルタイム従業員を中心にいまだにこの問題は解決されていません。企業は従業員の健康問題について、真摯に対応する必要があり、時間外労働の削減による長時間労働の改善に努める必要があります。

2点目は、「企業を取り巻く社会環境の変化」です。働き方対策が推進される大きな要因の一つが、少子高齢化による人手不足の問題です。この課題の解決には、女性やシニア、高齢者などが働きやすい環境を整備することが重要です。従業員の時間外労働を減らすことで、子育てや介護などを行っている従業員が不安なく勤務できるようになるでしょう。また、時間外労働を減らすことによる従業員のワークライフバランスの改善は従業員のモチベーションを上げ企業業績の向上にも寄与します。

時間外労働を管理する際の注意点

労働基準法が改正され、時間外労働の上限が法的に定められました。 時間外労働は「月45時間・年360時間」が上限となり、特別な事情があっても以下の限度は守るように従業員の時間外労働を管理しなくてはなりません(以下、厚生労働省「時間外労働の上限規制わかりやすい解説」より一部引用」。

・時間外労働が年720時間以内
・時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
・時間外労働と休日労働の合計について、「2ヵ月平均」「3ヵ月平均」「4ヵ月平均」「5ヵ月平均」「6ヵ月平均」が全て1月当たり80時間以内
・時間外労働が月45時間を超えることができるのは、年6ヵ月が限度

今回の改正で、月単位の詳細な限度時間が設定されました。時間外労働の計算をより細かく行い従業員の働き方を管理・指導していく必要があります。企業は、従業員に時間外労働や休日労働をさせるときには、「36協定届」を所轄労働基準監督署長 宛に提出しなければなりません。36協定届を提出した後は、以下の5つのポイントを守って従業員の時間外労働を計算して管理します。

① 「1日」「1ヵ月」「1年」のそれぞれの時間外労働が、36協定で定めた時間を超えないこと
② 休日労働の回数・時間が36協定で定めた回数・時間を超えないこと
③ 特別条項の回数(=時間外労働が限度時間を超える回数)が36協定で定めた回数を超えないこと
④ 月の時間外労働と休日労働の合計が、月100時間以上にならないこと
⑤ 月の時間外労働と休日労働の合計について、どの2~6ヵ月の平均をとっても、1月当たり80時間を超えないこと

時間外労働を減らす働き方

すでに多くの企業が時間外労働を減らす具体的な取り組みを実施しています。例えば、部署やチーム全体で退社時間を計画してトライアルを実施したり、ノー残業デーを決めたりしながら、取り組みを継続して行い、残業時間を従業員全員に可視化するのも有効です。

マネージャーごとの時間外労働の状況を調査し、残業時間が多いマネージャーに指導と改善を行うのもヒューマンリスク対策に効果的な方法です。テレワークやフレックス制を導入するなど、従業員の働き方の制度を企業が整備することも働き方の改善につながっています。

時間外労働改善の意識を高める

時間外労働を改善し、職場環境を整備して実績をあげるためには、企業サイドからの取り組みだけではなく、従業員個々の集まりであるチームでの認識と従業員全員への周知と可視化が必要でしょう。 企業は、そのための仕組み作りを早急に進めることが求められています。

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