株式会社ヒラノ様
- 事業内容
- 種豚・肉豚の生産および販売
- 従業員数
- 155名
- 設立
- 1969年
- 所在地
- 千葉県
- 課題
- 業績をアップしたい
あしたのチームを導入した理由はなんですか。
代表 平野 信氏
社員1人1人の業績やプロセスを評価できる環境を整え、企業業績が向上していく好循環な仕組みを作りたいと考えていました。
それまでの人事評価制度は基準が曖昧で、自社農場が13、委託農場が70と農場が各地にあるためマネジメントの質も揃っていませんでした。
それぞれの社員がどのように頑張っているか評価する上でのアピールポイントを正確に把握できておらず、良くも悪くも差のつかない評価が下されている状態でした。社員も、個人の成果が利益に繋がるイメージを持てないまま粛々と業務を遂行していく風土ができていました。
これでは社員の成長を促すことができず、企業の成長も止まってしまうという強い危機感が経営層にあったため、新しい人事評価制度を検討しました。
「ゼッタイ!評価®」は2つの魅力的なポイントがあると思います。1つ目は持続的に高いモチベーションで働く仕組みを作ることができる点です。
具体的には、頑張るべきポイントが整理されて成果が見え、正しく評価されて正しく給与に還元されるといったサイクルが作れます。
これによって社員の承認欲求が満たされやすくなり、次も頑張ろうとする自発的な貢献意欲が生まれやすくなるのではないかと感じました。
2つ目は推進しやすい制度設計とサポート体制がある点です。
MBOのきめ細かいKPI設計や評価基準は社員も理解しやすく、また、評価コンシェルジュによる運用おせっかいは運用でつまづきやすい点を先回りしてサポートしてくれることから、しっかり運用できるイメージが持てました。
導入後の効果・成果を教えて下さい。
集合写真
売上が前年横ばいなのに対して、営業利益が約2.5倍、経常利益が約4倍と大きく生産性が向上しました。
事業KPIをMBOにしっかり組み込むことで、市況に影響なく豚の単価を700円上げることに成功し、売上1.5億円の増加を生み出すことができました。
また、ゼッタイ!評価®によって、仕組みで戦えるようになったというのも大きい効果です。
1人1人のやるべきことが明確になったことで、管理職が1から10まで指示していた業務を今では半分以下の指示でスムーズに業務遂行できるような場面が増えました。
決裁や判断を現場に安心して渡せるようになり、個人の主体性も向上しています。
経営ビジョンの実現に向けて各部署、各役職の役割をどう設計するか科学し続ける、また推進していくには課長係長のマネジメント力が非常に重要になるため、管理職育成に注力しています。
管理職に求められるのは、会社のビジョンや戦略を理解し、個人の目標に落とし込む力と伝える力です。この力を向上させるために月に1回の研修を実施しています。
第一産業で人事評価構築がうまくいった秘訣を教えて下さい。
効果を上げたポイントは評価の設計です。
事業戦略としては出荷肉豚の品質を上げて1頭当たりの単価と利益を上げること、また飼料購入費などのコストを削減して利益を増やすことでした。
売上を上げるためには出荷頭数や種付け頭数といった数を管理することも大事ですが、単価に寄与する品質面では、温度管理、餌を与える頻度や時間間隔、水の交換など日々の丁寧な業務が大事です。
これらの事業KPIを個人の目標に落とし込むことにより、生産性向上と利益の増加につながりました。
例えば業務管理課は事業運営に必要なデータを分析する課ですが、新しい人事評価制度を導入後は分析内容から示唆を出し、提案を出すようになりました。
今までは「こういうアウトプットが出たら嬉しい」と経営者が現場へ阿吽の呼吸を期待していたように思います。
人事評価制度を変えたことをきっかけに、事業の方針を現場に伝える機会が増え、個人それぞれが方針に紐づく目標を設定するようになりました。
社員とのコミュニケーションの質が向上したことで、社員が会社から期待される役割をより的確に捉えられるようになり、行動の質も向上しました。
経営者による経営から、全員による経営へ一歩前進していると実感しています。