株式会社三企様
- 事業内容
- 空調設備など総合エンジニアリング 「提案ができる職人集団」として空調工事に付随する電気・水道・内装などの工事も一貫請け負う
- 従業員数
- 10名
- 設立
- 1968年1月1日
- 所在地
- 東京都
- 課題
- 社長の見えていない範囲で努力をしている社員も評価していきたい。役職者の育成を図り、組織の変革をしたい。
人事評価制度を導入後、どのような効果を感じていますか?
組織体制が整い始めた事と面談の文化が醸成されている事を実感しています。
人事評価制度導入以前は社長の私一人が全社員を見ており「社長対社員」という関係性で評価をしていました。
しかし、私が見ていない場面で努力し貢献している社員もおり、この社員も評価していきたいと思っていました。そこで制度設計の際に「どの役職者が誰を評価するのか、マネジメントをするのか」という事を決め、評価者が社員と面談をし、評価するという体制に変更しました。
そうする事で各役職者が私にメンバーの状況について報告するという習慣が出来初め「社長対社員」の関係性では実現が難しい『見えないところで努力をしている社員』も評価できる組織に近づいていると思います。
そして、以前は面談の文化がなかったのでその文化ができたことも大きな変化です。
この文化が醸成された事で社員にどう成長して欲しいのか、何を期待しているのか、会社が何を考えているのかを直接伝える機会が増えました。弊社は少数精鋭、誰一人として欠けてはならない人財ばかりです。そんな人財が集まった会社で本音で話し合える機会が増えた事は素晴らしい変化だと実感しています。
加えて、女性社員の1次評価を女性に任せたことで今まで以上に女性社員との関係性が良くなったと感じています。
日々のフォローの細やかさや面談で本音を聞き出す雰囲気作りや言葉選びは私が評価する立場のままでは出来なかったことだと思っています。
人事評価制度を運用していく中で最も苦労したこと、また、その局面をどのように乗り越えたのかを教えてください。
人事評価制度の質を高めてさらに魅力的なものにし、採用や育成に力を入れていきたいと思います。
具体的には採用の場面では今後、大学卒の新卒社員の採用も行っていきたいですし、入社いただいた方を前向きに育成していきたいと思います。
育成の場面では個々人のスキルアップは勿論、経営者としてでも活躍できるような人財を育てられる風土を作りたいと思っており、人事評価制度をその育成の土台にしていきたいと思います。
世の中に数多の会社はありますが、その中でご縁があり「三企」を選び入社してくれた人財一人ひとりが協力し合い会社を強くしていく事、そして個人としても活躍できる会社を人事評価制度で叶えていきたいです。
今後、人事評価制度の運用により、さらに改善したい課題を教えてください。
経営者の私の立場で申し上げると「苦労はない」というのが回答です。と言いますのも、私は役職者を信じて任せているので(笑)
私はこの人事評価制度を導入するにあたり、役職者に人事評価制度を入れる背景や、評価者としてどの様に立ち振る舞って欲しいのか、どの様な会社にして行きたいのか伝えました。そうした所、嬉しい事に役職者も私が考えるビジョンを理解してくれ、強く賛同してくれました。その為、勿論定期的にアドバイスはしますが基本は役職者に一任しています。
ただ、評価者の立場では初めての事ばかりで苦労が多いのではないかと感じています。特にマネジメントの視点を持ち「社員とどの様にコミュニケーションをとればよいのか」「どの様に成長させていこうか」という事については苦労の連続だったと思いますし、今も苦労していると思います。しかし、評価者が被評価者の事を真剣に考え試行錯誤を繰り返す姿勢は素晴らしく、日々忙しい中で面談の時間を設け、上司部下間で評価の内容だけでなく、本音を話す事で少しずつ乗り越えているのではないかと思います。例えば、期の途中で行う中間面談、面談の推奨時間は30分ですが、導入後初めての中間面談は納得いくまで面談したため、全員30分以上の時間をかけて実施していましたし、評価項目も「どうしたら社員がモチベーション高く取り組み、そして会社が良くなる評価項目になるのか」とかなりの時間をかけて検討をしています。これを重ねることで必ず、今感じている苦労も乗り越えていけると信じています。