有限会社ヨシカワ商事 様
- 事業内容
- 園舎設計、リフォームのご提案/保育用品、幼児教材、幼児用お菓子、衛生用品の販売
- 従業員数
- 15名
- 設立
- 1972年1月1日
- 所在地
- 滋賀県
- 課題
- 納得感のある人事評価制度の構築/人材育成
今回は、人事評価制度の運用を担当されている、取締役の吉川貴裕様、取締役の吉川美幸様にインタビューを実施しました。
人事評価制度を導入された背景を教えてください。
美幸様:
あしたのチーム®を導入する前は、私が前職で実施していた評価制度を参考にし、フィードバックシートというものを作って運用していました。
フィードバックシートには、会社が求めるスキル項目が複数記載してあり、5段階で評価を実施し、「この項目が2点だから、4点までできるようになってほしい」と会社が求めることだけを、上司から部下へ一方的に面談で伝えるような運用でした。
このようなやり方では、納得感はありませんよね。
元々向上心がある人や、前向きな人は取り組んでくれますが、そうでない人は、完全に“言いっぱなし”“聞きっぱなし”の状態で、誰もが成長に繋がる仕組みではありませんでした。
全員が前向きに成長し上昇スパイラルに乗ってもらうにはどうしたらいいのか?正解が分からず。これではいけないと感じながら10年くらい悩み続けていたんです。
そんな時、関連会社があしたのチーム®を導入していると聞いて紹介を受けました。
セミナーにも参加して、社員の成長には、評価する側、される側、双方が納得できる評価制度が必要なこと、それを実現するためのシステムやサポートがあしたのチーム®に備わっていることを知りました。
ただ、良いものだと分かっていても、弊社のような小規模の会社には費用がとても高額です。「私たち役員の力不足で、営業や事務員が頑張って得た利益の中からこの費用を捻出しても良いのだろうか?」と、随分悩みました。
しかし、人事評価は、社員のためにも会社のためにも、なくてはならないものですし、10年以上悩み続けていましたから、社員の成長や幸せを考えた時に、あしたのチーム®は絶対に必要な投資だと思い導入を決意しました。
人事評価制度を導入後、どのような効果を感じていますか?
吉川美幸様(写真左)、吉川貴裕様(写真右)
貴裕様:
社員の自主性が高まった結果、段々と売上に繋がるようになりました。
社員が自身で目標を立てるので、本当にやりたかったことを実現できるようになったんです。そうしたことで、やりがいと喜びを持って仕事に取り組んでくれる社員が増えましたね。導入前は私たちから「これを頑張ってほしい」「もっとこうして欲しい」と一方通行で伝えるだけの面談でしたが、あしたのチーム®の面談は、「こういうことを頑張りたい」「こんなことを頑張ったから評価して欲しい」というプレゼンを被評価者が評価者に実施しますよね。それがすごくよかったと思っています。
導入前は、会社側の求めることに応えることを優先し、自らがどうしたいのか?考えることなく、言われたことをやっている、作業しているだけの状態だったんだと思います。
あしたのチーム®では、自らが目標を立てるために「自分が本当にやりたいことはなんなのか?」「何を頑張るべきなのか?」考える必要があります。
そうすることで結果的に自身の業務ややりたいことが整理され、面談の中で“会社の頑張ってほしいこと”と被評価者自身の“やりたいこと”のすり合わせができるようになりました。
例えば、営業で言うと、導入前は、「会社から求められているからとくにかく売らないと!」という意識が先行してしまい、どうしてこの商品を提案しているのか?自分自身も分からないまま提案してしまっていたなんて話もありました。びっくりですよね。でも事実です。
導入後、「自分が本当にやりたいこと、やるべきことは何?」を考えるようになり、「お客様のためにこういう提案がしたい」「こういう方法がいいかもしれない」と自らの想いと提案がリンクするようになり、後から売上も付いてくるようになりました。
美幸様:
自主性って、仕事をする上で一番重要なポイントですよね。
人事評価制度があることで、どうすれば自分は成長できるのか?考えるようになり、それがやりがいや喜びになって、社員が明るくなったと私も感じています。
貴裕様:
社員の変化で言えば、もう1つ特徴的な出来事がありました。
これまで、会社に対して後ろ向きで成果を出せず、営業成績も平均以下だった社員が、今では上位2位に入るほど成果を上げるようになったんです。
導入前は否定的で批判的な意見が多い社員だったので、私と対立することもありました。
しかし、評価制度で、“これを頑張れば評価される”と明らかになったことで、勤務態度が変わったんです。
本人曰く、「自分だけが不当に指摘されている」と感じていたようです。
今も双方が納得できる目標が明確になっていなかったら、こういった社員の可能性も潰していたかもしれないので、いかに納得のできる目標設定が大切か痛感しましたね。
もう一つ、効果と言っていいのかわかりませんが、あしたのチーム®の導入をきっかけに、私の考え方にも変化がありました。
お恥ずかしながら、導入前は意見の合わない社員と対立してしまったり、社員から「どうしたらいいかわからないんです…」と相談を受けても、「自分で考えてほしい」と突き放してしまったり、正直自分も困ってしまうことが多かったんです。でも、担当コンサルタントと話をする中で、私がそのような状態では社員は成長できない。取締役である私が、社員に成長してもらうためにはどうしたらいいんだろう?と真摯に向き合わなければならないと感じるようになりました。
担当コンサルタントからアドバイスをもらいながら、「じゃあ今、できることは何だろう?」と相手の話を聴き、「ここまでなら頑張れそう?」「一緒にここまで頑張ろう」と少しずつ寄り添えるようになりました。
「目の前にいる社員自身がどういう仕事をしたいのか?」真剣に向き合い、尊重することで、一人ひとりの社員が、やりたいように仕事ができるようになったことが、営業成績の向上にも繋がっていると思います。
美幸様:
他にも、 “業務改善提案数”という項目を見ると、成長が分かりやすいです。
最初の運用では業務改善提案件数が2件だったのが、次の評価期間では10件になり、今では業務改善提案ではなく、業務改善が実行できた件数で評価をするようになり、業務改善件数でカウントしても10件になりました。
最初の頃、提案件数でも2件しか上がってこなかったのが、見違えるほど増え、成長を実感できるのもうれしいですね。
貴裕様:
改善提案を上げるだけでは何も変わらないので、実行してこそ意味があると思うのですが、最初は敢えて易しいレベルに設定したんです。意識できていないだけで、潜在的な改善点は常にあるものなので、どんなに小さいことでも良いから改善提案を上げてもらう、まずは風土をつくろうと考えました。回を重ねるごとに、レベルを上げていくことで、自然と成長に繋がっています。振り返ってみると効果、たくさんありますね。
人事評価制度の発注時と比較して、運用していく中で感じたギャップがあれば、教えてください。
美幸様:
こんなに国語力や思考の整理が必要だとは思っていませんでした。同じ日本語でも、人によって捉え方が違うことって多々ありますよね。何を伝えたいのか分からない目標ともたくさん出会いました。(笑)
認識がずれてしまいそうな部分を、1つ1つ面談で確認して認識をすり合わせて解消していくことが、思っていた以上に大変でした。
担当コンサルタントが目標設定のポイント“数値化する”“いつ・どこで・いつまでに”などのポイントを教えてくれたので、今ではポイントを抑えて目標を立てることができるようになってきましたけどね。
1年半くらい運用を繰り返すことで、「こういう時はこう伝えたら良いんだ」という共通言語が増えて分かりやすい目標が作れるようになっていったかなと思います。
目標はなんとなく立てるでは意味がなく、本当に意味がある目標を立てるための思考を整理する習慣が身につき、日常生活や業務でも生かされています。
今後、人事評価制度を導入する企業に対してのアドバイスをお願いいたします。
貴裕様:
今でこそ効果を実感できていますが、導入当初は評価する側の私たちも、される側の社員も「目標はこれで良いのかな?」など不安に思いながら、運用をしていました。
あしたのチーム®は、すごく良いシステムですが、私たちだけでは絶対に上手くいかなかったと思います。
悩んだ時は、いつも担当コンサルタントが寄り添ってアドバイスをくれたり、提案をくれたり伴走してくれました。
ただでさえ忙しい業務の中で、人事評価制度を実施しなければならないので、半ば強制のような形でスケジュールを抑えて進めてくれたのも大きいですね。
導入前は、面談用のフィードバックシートを数日前にバタバタ用意する・・・といったこともありましたから。(笑)
美幸様:
導入してもうすぐ2年になりますが、効果も実感できているので自走していく意欲が出てきました。あしたのチーム®は、これからもずっと使っていきたいです。今は、担当コンサルタントにとても助けられていますが、頼りっぱなしは良くないとも思っています。
もし、私が大企業の人事担当なら月額のサポート料は、単なる必要経費として捉えられていたと思いますが、私たちのような小規模な会社だからこそ、月額のサポート料の重さを感じ、2年でどうにか形にしないと!と、目標を持ってより真剣に取り組めたというのはあるかもしれないですね。
小規模の会社は、大企業と比べ1人がだらけてしまうと利益に影響が出てしまうほど1人当たりの影響が大きいですよね。
だからこそ、私は、私たちのような中小企業にこそ、あしたのチーム®が必要だと思っています。
以前地元を離れて、都会で勤めていたことがあるのですが、その時に、地方と東京の“人材の壁”をすごく感じたんですよね。優れた人が、給与も待遇も良い都会の大企業に集まるのは、必然的なことのように思います。
だからこそ、社内で頑張ってくれている人材を育成することが何よりも重要だと思っています。
社員一人ひとりの小さな成長の総和が会社の成長につながり、社員の給与も上げることができます。地方の小さな会社であっても、少数精鋭で給与水準の高い、きらりと輝くような会社にしていきたいです。
私は、こんな会社が地方にどんどん増えて、日本全体が元気になれたらいいなと願っています。
そのために、1社でも多くあしたのチーム®を導入する会社が増えると良いなと思います。
貴裕様:
私も美幸さんと同じように思っていて、あしたのチーム®を導入する会社が増えるといいなと思っています。
私も転職組なのですが、入社した時のことを今でも覚えています。
入社時は社内に、ホームランバッター的な人が1人いて、その人だけが注目を浴びてそれ以外の人たちはどこかうつむき加減で元気がないような組織に見えたんです。
会社の空気もどこか、うつむき加減な感じで。
“みんなが上を向いて、いきいきと働けるような会社にしたい!”そう思って、あしたのチーム®の導入を決め、確実に会社が変わってきた実感もあります。
私たちのような規模の会社で、下を向いている人が多かった会社でも、良い会社へと変われたんです。大切なのは、向き合うか向き合わないか。そしてやると決めたら腹をくくってやりきること。
地方から日本を元気にしていくためにも、一緒に上を向いて頑張っていきましょう。