「現状維持」ではなく「挑戦」を評価。100年に1度の変革期に立ち向かう様

「現状維持」ではなく「挑戦」を評価。100年に1度の変革期に立ち向かう

2021年10月ご導入

GMB株式会社

代表

松岡 祐吉

※インタビューの内容は取材時のものになります。

GMB株式会社

事業内容
自動車部品製造販売
従業員数
単体 351名(連結 2,731名)
設立
1962年5月
所在地
奈良県
課題
一人ひとりがやりがいを感じて働くことのできる体制構築

    課題

    • 1 年功序列を基本とした人事評価制度を刷新し、従業員満足度を上げる必要があった。
    • 2 複雑な組織、多様な職種に合わせた報酬、昇格制度を作らねばならなかった。
    • 3 「自らをマネージメントできる自律人材の育成」が急務だった。

    解決

    • 1 制度作りと並行して職種ごと、階層ごとの研修を行った。
    • 2 現場ごとの責任者と時間をかけて議論し、事業ごとの評価の軸を作った。
    • 3 「現状維持」ではなく、「新しいことへの挑戦」を評価する風土ができあがった。

    人事評価制度に正解なし。
    挑戦し続ける姿勢で激動の変革期を生きる―。

    今回は、人事評価制度の運用を担当されている人事部部長 塩見博喜様、課長 佐々木雅代様、泉本翔吾様にお話を伺いました。
    ※インタビュー内容は取材時のものになります。

    人事評価制度を導入した理由は?

    「100年に1度」の激動の変革期に

    塩見:自動車産業そのものも「100年に1度」と評される大きな変革期にあります。業界が取り組まねばならない課題として挙げられるのが「CASE」というキーワードです。「Connected(コネクテッド)」「Autonomous(自動運転)」「Shared & Services(シェアリングとサービス)」「Electric(電動化)」という4つの新たな潮流にいかに応えていくのかが問われることになったのです。

    そうした状況のなかで、2022年に新社長に就任した松岡祐吉は「自らをマネージメントできる自律人材の育成」という指標を掲げました。GMBグループが2023年に創業80周年をむかえるにあたり、次の100年、200年に向けた変革として、人事制度の全般的な見直しに着手したのです。

    それまでの人事評価制度を振り返ってみると、年功序列を基本とした旧態依然としたもので、既に従業員満足度やエンゲージメントの向上を期待できるものではありませんでした。

    「何によって評価されているのかわからない」「自分がスキルアップしている実感が持てない」といった閉塞感を抱えている社員もいて、一人ひとりがやりがいを感じて働くことのできる体制を構築することが急務だったのです。

    あしたのチームに決めた理由は?

    もっとも高額な提案だったにもかかわらず、パートナーに選んだ

    塩見:私たちは、制度作りが始まってから参加したメンバーなので、パートナー選びには直接、関わっていないのですが、当時のことを知る人からは「数社に声をかけたなかで、あしたのチームが一番、金額の高い提案だった」と聞いています。

    にもかかわらず、あしたのチームさんを選んだということは、それだけ期待するものが大きかったからだと思います。人事評価制度をゼロから作りなおすにあたって、事業全体のバランスを見ながら社員一人ひとりの育成につながるシステムを構築するという大仕事にふさわしいパートナーだと判断したのでしょう。

    実際のところ、制度設計と並行して、職種別、階層別の研修を行ってもらいましたが、そのサポートは手厚いものでした。あしたのチームさんをパートナーに選んだことは正解だったと思います。

    導入するにあたって苦労した点は?

    「現状維持を評価しません」という意識改革に挑戦

    佐々木:GMBグループは、どの自動車メーカーの系列にも属さない独立系部品メーカーとして、業界内でもいち早く海外進出を果たした80年のグローバル企業ですが評価制度については年功序列の考えが根強く残っていました。

    その為、何よりむずかしかったのは、職種や等級ごとの目標を設定し、その達成度に合わせた報酬、昇格制度を作ることです。人事部のお仕着せの制度では、誰もが納得できる目標につながりません。

    「何を目標とし、評価するのか」ということについて、徹底的に議論しました。これは、かなり馬力を必要とする仕事でしたね。

    泉本:そうした議論のなかで、私たち人事スタッフが口にしたのは「今後は現状維持を評価しません」という言葉です。社員全体の主体性を尊重しながら、新しいことに挑戦する風土を作っていきたい。誰もが成長できる組織作りをしていきたいということを訴えました。

    違和感を持つ社員もいましたが、「言うことはわかった」と言っていただけるまで、根気よく議論を続けました。

    佐々木:「自らをマネージメントできる自律人材の育成」という目標にゴールはないと思っていますが、少しずつ成果が出ています。若い社員のなかからも「自分の行動に対する評価が明確になったことで前向きに仕事に向き合えるようになった」という声がよく聞かれるようになりました。

    今後の課題は?

    人事評価制度に正解なし。とにかく挑戦あるのみ

    塩見:今の時代、変わらないことがリスクにつながります。日々刻々と変化する課題に合わせて、時代の一歩先を見据え、成⻑し続ける姿勢が何より求められます。

    そういう意味では、「人事評価制度に正解なし」と言えるのかもしれません。そんな厳しい状況のなかで生き残っていくには、根気よく挑戦をし続けるしかないように思います。

    あしたのチームさんとのパートナーシップは、今期で3年目に入りましたが、これまでと同様、私たちと一緒にゼロから起ちあげた制度を充実させることを期待しています。

    先人たちが築いてきた80年を、次の100年、そして200年につなげ、確かな価値をつねに生み出していける企業を目指したいですね。

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      ※デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社
       HRTechクラウド市場の実態と展望2019年度版」より。

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