株式会社千葉ジェッツふなばし様
- 事業内容
- プロバスケットボールチームの運営、および関連商品の企画・販売
- 従業員数
- 15名
- 設立
- 2010年9月
- 所在地
- 千葉県
- 課題
- 私がいなくてもPDCAサイクルが回るような仕組みを構築したい
人事評価制度を導入した理由を教えてください
設計思想に共感。持続的な成長のため、体系化された評価制度へ
—人事評価制度を導入した経緯を聞かせてください。
これまで当社は「理念共有」と「営業成績」を軸にした評価制度を運用していました。
しかし、この仕組みは私の独学でつくったもの。
評価の方法として本当に正しいのか、一抹の不安を感じていたんですよ。
また、私がいなくてもPDCAサイクルが回るような仕組みを構築したいと考えていました。
そんなときに、あしたのチームの人事評価制度について知る機会がありました。
実際に話を聞いてみたところ、私たちの設計思想と非常に似ていたんです。
それは「行動目標」と「成果目標」という2軸を基本にして、インセンティブを組みこめる制度。重視する基本軸が体系化されていたので、導入を決めました。
—ほかの人事コンサルティング会社のサービスも検討しましたか?
あしたのチームのサービスに衝撃を受けたので、わざわざ比較検討はしなかったですね。
それまで「中小企業にフィットする人事評価制度はない」と思いこんでいましたから。
私にとって、人事評価制度のイメージは両極端だったんですよ。
大企業が高いコンサルフィーを払ってオーダーメイドで設計するものか、中小企業向けの安価だけど役立たないものか。
だからこそ、自前でつくっていたのですが、あしたのチームのサービスは手ごろな価格でクオリティが高い。
「求めていたのはコレだ!」と即決しましたね。
導入後の効果・成果を教えてください
四半期単位の目標設定でスポンサー営業が迅速化
―新しい評価制度を導入した後の効果を教えてください。
四半期ごとの目標設定によって、各部署の業務がスピーディーになりました。
従来の制度では目標設定も評価も年1回。
サイクルが長いせいで「前半は結果が出なくても、後半にリカバリーすればいい」という風潮があったんです。
たとえば、スポンサー契約の期間は7月から翌年6月末なのに、7月までに既存顧客の契約更新が終わらない。
契約期間の半分を過ぎたころに更新するケースすらありました。
それが今年になって激変しました。
約300社の既存顧客に対して、7月までに9割以上の契約更新を実現したんです。
これは確実に新制度の効果。フォーカスする時期とアクション、評価基準が明確になって、営業チームの意識が変わりました。今期は残りの既存顧客をおさえつつ、大口の新規スポンサー獲得をめざします。
スポーツ業界に「人を大切にする経営」を広めたい
―あしたのチームは2017年4月にシステムをリニューアルしました。新サービスなど、今後の期待はありますか?
進化したシステムやAIなどで膨大な人事評価データを解析し、企業を強くする構造特性を導き出してほしいですね。
業績優秀者の行動特性を示すコンピテンシーのように、経営全体の観点から望ましい組織の特性もあるでしょう。
そういった企業成長のカギをみつけて、人事面のサービスに落としこんでほしい。導入企業は約1000社と聞いたので、遠い未来の話じゃありません。
―御社はプロスポーツ運営会社として初めて「ISO9001」を取得するなど、スポーツビジネスのリーディングカンパニーです。スポーツ業界における人事評価制度の必要性について、意見を聞かせてください。
どの業界にも人事評価制度は必要ですが、私たちの業界には浸透していません。その大きな理由は、働きたい人が多いからでしょう。
“好きなスポーツを仕事にできる幸せ”に経営側が甘えて、従業員を大切にする視点が欠けやすいんです。
だからこそ、当社が率先して労働環境を整備して、しっかりした人事評価制度を運用していきます。
また、人事評価の本質は査定ではなく、組織のベクトルを統一し、業績を上げること。
そういったメッセージを業界全体に伝えて、時代にマッチした産業にしていきたいですね。